【広島OB津田恒実さん夫人・晃代さん手記】主人は村上さんと喜んでいる

 「巨人4-6広島」(10日、東京ドーム)

 広島カープがついに、ようやく、25年ぶりにリーグ優勝を手にした。12球団で最も遠ざかっていた頂点。就任2年目の緒方孝市監督(47)が7度、宙を舞った。

  ◇  ◇

 緒方君、高君おめでとう。選手、球団関係者、OBそしてファンのみなさん、25年ぶりの優勝、おめでとうございます。

 前回の優勝は、主人の病気(脳腫瘍)が発覚した91年でした。テレビを見る余裕もなかったですし、とにかく生きるか死ぬかでしたからカープの成績もよく分かってないような感じでした。山本浩二監督らがお見舞いに来られて「“津田のために頑張るから”とみんなで話している」というのは聞いていましたが…。

 主人は1カ月くらい意識がなく、優勝争いが分かったのは直前です。優勝の瞬間はテレビで見ていましたが、複雑な気持ちだったと思います。あの場にいたかっただろうし、悔しかったと思います。

 93年に主人が亡くなってから今年初めてプライベートでマツダスタジアムに行きました。8月20日・ヤクルト戦。カープの戦いが気になっていなかったわけではないですが、主人がいない球場に行くというのは、平気で見られなかったのかもしれません。

 今年は緒方君が監督で、高君がヘッドコーチ。主人がかわいがっていた後輩です。1月に村上(宮川孝雄)スカウトが亡くなられ、お通夜で久しぶりに会いました。「村上さんが心配しているから絶対優勝してよ」と言いました。主人がいたらかなりハッパをかけていたでしょう。

 今の選手のことはほとんど知りません。ただ背番号「14」を着ける選手は気になります。大瀬良選手はなんとなく息子の大毅に似ているんです。

 主人が亡くなったとき4歳だった息子も27歳になり、東京で働いています。緒方監督と高ヘッドコーチが、息子世代の選手を率いての優勝。主人は村上さんと一緒に喜んでいると思います。

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