新井も「神ってる」サヨナラ劇弾!広島最高の“快幕”で貯金20

7回広島の勝利を願い風船を飛ばす広島ファン=マツダスタジアム(撮影・持木克友)
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 「広島3-2中日」(18日、マツダスタジアム)

 劇的な結末に鯉党が酔いしれた。同点の九回、1死走者なしから新井貴浩内野手(39)がサヨナラ本塁打を放った。自身8年ぶりとなる通算3本目のサヨナラ弾だ。頼れる男の一撃で、広島は今季7度目のサヨナラ勝利。貯金を今季最多タイの20とし、2位・巨人とのゲーム差10をキープ。後半戦も鯉の勢いは止まらない。

 高々と舞い上がった白球とともに大歓声が沸き起こった。鯉党の待つ右翼席に飛び込む劇的なサヨナラ本塁打。新井の一発で、息詰まる接戦にピリオドを打った。

 「とにかく塁に出ようと思っていました。最高にうれしい。2点リードされて、みんな最後まで諦めずに向かっていった。その気持ちがいい結果につながったと思います。最後はたまたま僕が決めましたけど」

 2-2の同点で迎えた九回の第4打席。カウント1-1からの3球目、祖父江の148キロ、真ん中付近に入った直球を振り抜いた。逆方向に放たれた打球はグンと飛距離を伸ばし、フェンスを越えた。11号ソロ。阪神時代の08年4月30日・ヤクルト戦(甲子園)以来、自身8年ぶり3本目のサヨナラ弾で、通算300本塁打にあと「2」とした。

 主砲がダイヤモンドを一周し終えると、ナインの手荒い祝福が待っていた。「日頃のお返し。みんなここぞとばかりに水を掛けてきた。みんな一生懸命で雰囲気もいい」と喜びをかみしめた。

 緒方監督は「今日は新井さん、いや新井様でしょう。失投とはいえ逃さず一振りで打ったのはすごい。七回同点にしたのも大きかった。そこでも新井が四球でつないでくれた」とベテランの奮闘を大絶賛した。

 7月に入り、早くも6本目のアーチ。すさまじい勢いで量産している。「逆方向に長打が打てるということは下半身がしっかりしているということ。上半身だけでは打てない。いい感じです」と新井は手応えを口にした。

 夏本番に向けて、球宴中も気を緩めなかった。「後半戦のことしか考えていなかった。練習の中でも体を休めることなく、ダッシュなどをして動いていた」。前半戦の成績に慢心することなく、しっかりと備えた。

 チームは今季7度目のサヨナラ勝利。貯金を今季最多タイ20に戻した。2位巨人にゲーム差10。「明日も精いっぱいプレーしていい試合をしたい」。後半戦も鯉の勢いは止まらない。

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