黒田お帰り!復帰登板20日虎戦決定

 頸部(けいぶ)神経根症と右肩痛でリハビリ中の広島・黒田博樹投手(41)が20日・阪神戦(甲子園)で復帰登板することが16日、決まった。8日に出場選手登録を抹消されたため最短復帰は18日だが、今後のローテを勘案した。ジョンソン、黒田の左右両エースにカード初戦を託す。日本復帰後、8戦5勝の虎キラーが聖地からリスタートする。

 キャッチボールに熱が入ると、足は自然とマウンドに向いた。胸にあるのは投手の本能、勝利への渇望か。「何でそうしたのか、分からない」。室内練習場での練習を終えた黒田は、意図しない自身の行動に苦笑いする。試合に飢えていた。

 ブルペンの予定はなかったが、捕手を座らせると直球、カットボール、ツーシームを全13球。故障後初めての投球練習では、ボールの軌道を入念に確認した。首をかしげるシーンに「そうじゃない時の方が少ない。受け入れないとね」と自虐的に、周囲を笑わせた。

 「強い球を投げていた。問題ない。あとは本人の感覚」。投球練習を見守った畝投手コーチは、復帰にGOサインを出した。照準を合わせたのは20日、甲子園で行われる阪神戦。「カード頭を考えている」と続けた。17日・ヤクルト戦に先発するジョンソンと、左右両エースにカード初戦を託す必勝ローテだ。

 8日に出場選手登録抹消。慢性的に抱える首痛と肩痛の影響だ。抹消後は治療に専念。針治療や電気、痛み止めの注射も打った。「当初から100%でマウンドに上がってない。どこかで割り切らないと。シーズンが終わってしまう」と黒田。満身創痍(い)に変わりはないが、リフレッシュ期間で回復に努めた。

 横山、黒田、福井と開幕ローテ3人が離脱。13日からの中日戦を戸田、岡田、中村恭で、1勝1敗1分けで終えた。「苦しいのは分かっている。その中で若い投手が結果を残したのはチームにとって大きい」。奮闘を称賛した上で、41歳は「そうは言っても。僕らがしっかりしないとね」と言葉に力を込めた。

 「最短?そのつもりでずっとやってきた。他の投手との兼ね合いもありますけどね。自分としてはあまり間を空けるより、早くマウンドに上がりたい」

 阪神戦は日本に戻ってから8戦5勝。無敗のキラーを誇る。通算23勝はセ5球団の対戦で、最も多い勝利数。復帰に死角は見当たらない。「やれることはやってきたのでね」と黒田。若手台頭のチームで、責任感を強めるベテラン。マウンドに飢えたレジェンドが、勝利を欲して虎を狩る。

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