大瀬良つかむ開幕投手!マエケンが指令

 今季から先発に復帰する広島・大瀬良大地投手(24)が31日、開幕投手への決意を示した。米大リーグ・ドジャースへの移籍が決まった前田健太投手(27)と、30日までともに自主トレを行った大瀬良。マエケンからはメールで「開幕を狙えるなら目指すべきだ」とゲキを飛ばされた。1軍メンバーはキャンプインを翌日に控えたこの日までに、首脳陣を含めた全員が宮崎・日南入りした。

 キャンプインを前に、大瀬良が前田から指令を受けた。「チームを引っ張っていける投手になってほしい。開幕を狙えるなら目指すべきだ」。この言葉で、あらためて初の大役へ向けての決意を固めた。

 日南で行われていた先乗り自主トレに参加することなく、30日まで前田との合同自主トレを続けた。入団後からずっと慕っていた先輩との別れを惜しみつつ、跡を継ぐ覚悟を示した。

 「マエケンさんの跡を僕が行きたい。(開幕戦の)マウンドに立ちたいです。アピールして立てるようにします」

 目指す投手像のイメージはできている。「あいつなら何とかしてもらえると思われる人。勝ち星だけでなく取り組み方も大事。シーズン通して結果を残していける選手」。思い描くのは、2年間ともに戦ってきた絶対的エースの姿だ。

 いよいよ始まる春季キャンプ。「去年以上にしっかりやっていかないといけない。マエケンさんが抜けてしまうので引っ張っていける存在になれるようにしないといけない」。投手陣の新たな軸として期待される自覚は十分だ。

 例年この時期には決まっていた開幕投手は、まだ決まっていない。緒方監督は、この日の全体ミーティングで「(開幕投手は)皆にチャンスがある。競争だから」と話した。2年連続開幕のマウンドに立っていた男が抜け、大瀬良にもチャンスが巡って来た。

 先発に復帰する右腕は、1年間投げ抜くために、まずスタミナ面を中心に強化していく。「去年は中継ぎだったので、長いイニングを投げる力をつける下積みをしていきたい。球数も多めに投げる」。初日からのブルペン入りも宣言し、着々と準備を進める。

 黒田やジョンソンを含む実績のある主戦格との勝負になる開幕争い。師匠の熱い思いに応え、スタンドが真っ赤に染まる3月25日のマウンドに立つ。

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