広島のドラフト１位の岡田明丈投手（２２）＝大商大＝が２０日、主力選手との対戦を心待ちにした。目標の開幕１軍、ローテ入りをつかむためには、まずチーム内でのアピールが必要。キャンプはシート打撃、紅白戦などが予定されるだけに「しっかり抑えたい」と、味方の１軍選手との対戦で真っ向勝負を挑む覚悟だ。

　岡田の表情が緩んだのは、新井の評価を聞いた時だ。２度目のブルペン投球。捕手を立たせて約４０球を投げた。ベテランはネット裏から熱視線。「力強い球だった」と驚いた。２０００安打目前の打者の言葉に、ドラ１も喜びを隠さなかった。

　「見られているな、と。目が合いました。力強い球が僕の持ち味なので。そう言ってくださるのは、ありがたいです」

　初対面。大先輩の言葉に感謝した上で、対戦も心待ちにしている。１年目の目標は開幕１軍、ローテーション入り。達成するためにはまず、自チーム内の競争を勝ち抜く必要がある。プロの打者との“初対戦”は、一般的にキャンプ中のシート打撃、紅白戦になる。

　昨年８月にはプロ・アマ交流戦でオリックス２軍と対戦。５回４失点だった。プロとの対戦はそれが唯一で、キャンプを前に「まだ抑え方も分からないので」と控え目に話す。だが、自軍の打者相手でも遠慮する気はない。「しっかり抑えたい」。新井にも真っ向勝負し、開幕１軍入りをアピールする覚悟だ。

　ブルペンでは変化球も解禁。カーブ、スライダー、カット、フォーク、チェンジアップと全球種を投げた。「感触はよかったと思います」と岡田。徐々に調整のピッチも上がってきた。キャンプインは目前。期待の即戦力右腕は敵にも、味方にも打たせる気はない。