ドラ1岡田ホロ苦デビュー…プロの洗礼

 「広島紅白戦、白組4-9紅組」(16日、天福)

 広島のドラフト1位・岡田明丈投手(22)=大商大=が16日、プロの洗礼を浴びた。紅白戦に3番手で初登板。サインミスから平常心を失うと、ボークやアウトカウントを間違えるなどミスを連発した。投げては2回4失点(自責点2)。ホロ苦デビューとなった右腕は、登板後に緒方孝市監督(47)から気持ちを切り替えることの重要性を説かれた。

 登板直後のうつむいた表情とは一変していた。試合後、監督室から出てきた岡田の視線は、真っすぐ前を向いていた。指揮官に説かれたのは気持ちの切り替えの重要性。ミスを引きずらず次打者に100%の力を発揮しろ-。プロとしての心構えが胸に刻まれた。

 「やってしまったことはもう戻ってこない。ミスをしたら一度、頭を整理しよう。試合は続いているから落ち込まないで自分の投球をしよう、と言ってもらいました。未熟なところを気付かせてもらいました」

 一つのミスから平常心を失った。マウンドに上がった四回、1死二塁の場面でけん制のサインを見落とした。一度、プレートを外して深呼吸。だが狂った歯車は元に戻らない。暴投でピンチを広げ、会沢にはショート後方への適時打を浴びた。上本の打席では、セットの静止時間が短いと判定されてボークに。「自分の投げやすいテンポで投げたら(ボークを)取られた。1、2テンポ遅らせて投げないと」と悔しさをにじませた。

 立て直そうとした五回には、1死一、二塁で松山を投ゴロに仕留めたが「アウトカウントを完全に間違えて」一塁へ送球。普段は悔しさを表に出さない男が、登板後のベンチ裏ではがっくりと肩を落とした。「悔しかった。プロでは一つのミスが失点につながることを再確認しました。同じことを次はしない」と猛省した。

 それでも投球面では収穫があった。直球の最速は146キロを計測し、103キロのカーブでストライクを奪った。球速差は実に43キロ。「変化球でストライクが取れた。ストレートもしっかりと投げられたし、2イニング目は腕が振れていた」。緩急を使った投球に手応えを感じた。

 緒方監督は「この経験を次につなげてほしい」と力強い言葉で即戦力右腕の背中を押した。キャンプは中盤を過ぎたばかり。厳しい道のりは続くが、それを乗り越えたとき、岡田が悲願を目指すチームの推進力となる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス