広島・野村祐輔投手（２６）が７日、マツダスタジアムでの自主トレ後、春季キャンプではハイペースでブルペン入りするプランを明かした。昨季は５勝８敗、防御率４・６４とプロ４年間でワーストの成績に終わった。ブルペンで投げ込み、１年間を戦い抜く土台をつくり上げる。

　口調は穏やかでも、表情には強い決意がにじんでいた。野村がハイペースで突っ走る。投球の下地を整えるのはブルペンしかない。復活をかける勝負の年。投げて、投げて、投げ込む覚悟を決めた。

　「毎日でも投げ込んでいきたい。高校、大学と投げ込んで（フォームを）つくってきたタイプだから」

　春季キャンプでの１日の最多投球数は１３年の２２２球。今年はそれを上回る球数を投げる可能性が十分にある。「２００球くらいは自然といっている。しっくりくるまで投げたい」。意識するのは下半身の粘り。納得できるまで右腕を振り、理想のフォームをつくり上げていく。

　「ここ２年はふがいないシーズンだった」。２年目の１３年に１２勝を挙げて以降、故障などで成績は下降線をたどる。昨季は５勝８敗、防御率４・６４とプロ４年間でワーストの成績に終わった。エース・前田がドジャースに移籍。野村にかかる期待は、いや応なしに大きくなる。裏切るわけにはいかない。

　「僕自身としては空いた穴というより、競争。まずは（開幕ローテを）勝ち取らないといけない」。挑戦者の気持ちで臨む１６年シーズン。まいた種が確かな実を付けると信じて、ブルペンで汗を飛ばす。