マエケンまた完投も…悔し2戦連続黒星

 「中日3-2広島」(19日、浜松)

 緒方鯉が逆転負けで阪神と並んで最下位に転落した。前田健太投手(27)は二回に自らの適時打で勝ち越しに成功したが、直後に逆転打を許して8回3失点で2試合連続の完投負け。121球の熱投も実らず黒星先行の4敗目。昨年8月からビジター球場6連敗と内弁慶を克服できず、広島は地方球場9連敗を喫した。

 狙っていた。エースの意地だった。八回2死一塁。前田が福田をスライダーで空振り三振に仕留めた。この回3つ目の三振。マウンドでほえ、ナインを鼓舞した。

 しかし、九回は1死二塁としながら頼みの田中と菊池が凡退。あと1点が遠く、最下位タイに転落した。8回9安打3失点の粘投は、2試合連続今季3度目の完投負けに終わった。

 前田は悔しそうに序盤の失点を振り返った。「マウンドに慣れるまで時間がかかった。僕は上から投げ下ろすタイプ。沈みこみながら投げるように、もう少し早く切り替えられれば良かった」。二回までが全てだった。

 1-0の初回は2死二塁からルナに同点二塁打を浴びた。自ら勝ち越し打を放ち、2-1とした二回は、2死満塁で亀沢に左前2点逆転打を許した。「もう少し粘れれば。修正が遅すぎた」と、己を責めた。

 緒方監督は「取れば取られる展開だったが、八回まで投げ、しっかり仕事はしてくれた」と前田をねぎらいながら、眼前の惜敗を悔やんだ。

 二回の適時二塁打で、昨年9月27日・中日戦(マツダ)以来の打点をマーク。五回の第2打席でも中前打を放ち、13年7月31日・DeNA戦(マツダ)以来のマルチ安打。それでも無念の敗戦に「それは特にないです」と言葉は続かなかった。

 チームは昨年6月9日・オリックス戦(呉)以来、地方球場で9連敗。そして前田も今季ビジターでは5戦4敗で昨年8月以降6連敗と苦手を克服できなかった。

 ホームでは4戦3勝。“内弁慶”を指摘する声に「防御率を見たら全く(ホームとビジターで)違う訳ではない。自分の投球は変わっていない」と、語気を強めた。防御率はホーム1・24、ビジター2・13。最後までマウンドを譲らなかった意地を見せたのは確かだ。鯉のエースは後ろを振り向かず、前を見て、胸を張ってバスに乗り込んだ。

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