新井がアツい!特打&志願特守70分

 「広島春季キャンプ」(1日、日南)

 プロ野球の12球団は1日、沖縄、宮崎両県内で一斉にキャンプインした。広島に復帰した新井貴浩内野手(38)は日南キャンプで、ランチ特打に70分間の志願特守と猛練習の再出発となった。三塁奪取へ「横一線だと思う。いいポジション争いがしたい」と気合十分。8年ぶりとなった古巣のユニホーム姿で、原点回帰の全開スタートとなった。

 懐かしの風が、匂いが新井の背中を押した。「お帰りなさい」「信じてました」というファンの声が胸に熱く響く。覚悟を持って帰ってきた。8年ぶりの古巣復帰。初日から全開だった。走、攻、守。背番号「28」の姿に、球場が沸きに沸いた。

 「久しぶりだな、と。若いころこの球場でみっちり、鍛えられたことを思い出しましたね」。午前8時30分。球場に姿を見せると、休む間もなく動き回った。アップから声を張り上げると、走塁練習でも一番目立っていた。

 続くランチ特打では、広角に快音を連発。50スイングで柵越えこそなかったが、ライナー性の鋭い打球を飛ばした。「バランスよく振れたと思う」。納得の初打ちを終えると、続いて屋内練習場で特守。通常のメニューにはなく、永田総合コーチに志願した。

 2軍時代にも指導を受けたコーチを相手に70分間、猛ノックは200球を超えた。「初日からそこまでやるとは思ってなかった。入ってきた時より全然うまいよ。でも懐かしかったな」と永田コーチ。38歳の覚悟、決意を感じ取った。

 ウエートトレーニングを終えると15時55分。約7時間30分、初日の練習を完遂した。すっかりチームに溶け込んだ様子で、緒方監督も「ずっとチームにおるみたい。違和感なく溶け込んでいて不思議な感じがした」と驚きの表情。選手会長の梵も「新井さんの人柄。いい雰囲気で練習できました」と、相乗効果を感じていた。

 テーマは17年目の原点回帰。「打つ、守る、走る、また一から鍛えたい」とした上で、三塁の定位置奪取には、特別な思いを明かした。「横一線。高いレベルで争えばチーム力もあがる。いいポジション争いがしたい」。譲るつもりはない。ただチームを第一に、若手との競争を望んだ。

 「いい練習ができましたね」。練習後にはファンのサインに応じ、笑顔で球場を後にした。今クール中には早出特守も行う予定。「実績は過去のこと。原点に帰って元気よくやりたい」。心に、体にブレーキはかけない。悲願のリーグ優勝、日本一へ。ベテランは身を粉にして戦う覚悟だ。

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