丸意地弾!復調見えた一時逆転3ラン

 「交流戦、ロッテ8-4広島」(14日、QVC)

 右翼席中段に美しいアーチを架けた。13試合ぶりに放った8号3ラン。広島・丸がゆっくりとダイヤモンドを一周する。両手に残る好感触を味わいながら、本塁を駆け抜けた。

 1‐3の六回1死一、二塁だ。マウンドには、丸対策として左腕・松永が上がった。2ボール1ストライクから、真ん中に甘く入ったスライダーをフルスイング。ロッテファンで埋まる右翼席へ放り込んだ。「気持ちで打った。ああいう場面で打てていなかったので、何とかしたかった」。意地の一振り。一時、4‐3と試合をひっくり返す3ランだ。

 6月に入り、打撃は下降線をたどる。3日の日本ハム戦(札幌ドーム)で5打数無安打に終わるなど、この試合前まで9試合で35打数4安打。パタリと快音が消えた。

 昨季も夏場に絶不調に陥った。今季は「調子の波を小さくすること」を1つの目標に設定する。同じ轍(てつ)は踏まないように「とにかく打席の中で雑にならないようにしたい」と唇を結んだ。

 中軸を担うだけに、9連敗の責任を強く感じる。「走者がたまった場面で1本出るかで勝敗は変わる。1打席、1打席を大事にしたい」。連敗ストップと自身の復調へ向け、手に残る感触を忘れない。

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