松山“健在弾”右翼争奪戦を猛追じゃ

 「オープン戦、阪神4-6広島」(12日、甲子園)

 広島・松山竜平外野手(28)が12日、阪神とのオープン戦(甲子園)で右越え1号ソロを放つなど3安打猛打賞の活躍をみせた。春季キャンプで左太もも裏を痛め2軍落ち、一度は開幕1軍へ黄信号がともった。11日に1軍へ昇格し、2試合連続で結果を残したアンパンマン。外野の開幕スタメン奪取へ向け、広瀬と岩本を猛追する!

 手に残る感触で確信した。松山が右翼席へと伸びる打球に視線を送りながら一塁へ駆けだす。ゆっくりダイヤモンドを一周しベンチ前で、笑顔でナインとタッチを交わした。

 「2ボールだったので本塁打を狙うつもりで思い切りいこうと思った。少し詰まり気味だったけど、しっかり振り抜けた。いい打撃ができた」

 3‐2の五回無死だ。カウント2ボールから岩本の真ん中、135キロの直球をフルスイングした。乾いた打球音が球場に響く。白球が追い風にも乗り右翼席に飛び込んだ。納得の一振りだ。

 初回1死二塁では遊撃内野安打。三回には右前打を放った。この一発で猛打賞をマークした。

 「焦りはある」。危機感を胸に打席に立つ。キャンプ2日目の走塁練習で古傷の左太もも裏を負傷。2軍での再調整を余儀なくされた。昨秋のキャンプで構えたときのグリップの位置を下げる新フォームに挑戦。「形はできてきた。良い感じでバットが出る」と手応えがあった。さらに「いつもはベスト体重より5~6キロ増でキャンプに入るけど、今年は食事制限などで2キロ増の94キロに抑えた」。万全で2月1日を迎えた自負があったが、いきなりつまずいた。

 開幕の外野布陣は中堅・丸、左翼・エルドレッドが決定的。右翼は広瀬と岩本が一歩リードした展開だ。それでも6日の社会人野球選抜「オール広島」との練習試合で3安打。関西遠征メンバーに滑り込み臨んだ11日のオリックス戦(京セラ)は1安打1打点。この日は本塁打を放ち、首脳陣に健在ぶりを猛アピールした。

 「誰にも負けないという気持ち。信頼を勝ち取りたい」。唇を結び表情を引き締めた。崖っぷちから目指す開幕スタメン。追撃態勢は整えた。今は、ただ前だけを見据え全力を尽くすのみだ。

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