マエケン今季を超える!大竹の穴埋める

 広島・前田健太投手(25)が13日、所用でマツダスタジアムを訪れ、FA権行使を決断し退団が決定的となった大竹寛投手(30)への思いを切々と語った。目標としてきた先輩だけにショックは隠せず。一方で他球団移籍の場合は今季以上に先頭に立ち、投手全員で穴を埋める覚悟を明かした。ローテを狙う若手にも「チャンス」と語気を強めた。

 前田健にとっても信じられない、大竹のFA宣言だった。「びっくりした。(宣言を)すると見てなかった。(数日前に)大野練習場で会い、普通に野球の話もしていた」。所用で訪れたマツダスタジアムでエースはショックをあらわにした。

 「残ってくれるのがベスト。まだ決定じゃない」と、広島残留を最後まで願う。ただソフトバンク、巨人、楽天と複数球団が獲得へ名乗りを上げ、もはや移籍は避けられない情勢だ。

 「大竹さんが長い間かかって手にした権利だから」。野球選手として新たな挑戦を目指す先輩の決断は尊重する。それでも入団時から追い続けた右腕との別れとなれば「さみしい」が本音だった。

 2010年に初の開幕投手を務めたが、当時は右肩を痛めた大竹の“代役”だった。大竹先輩に追い付き、追い越すことを目標にエースの階段をここまで上ってきた。

 「シュートがすごかった。内角にどんどん投げるのはすごいと思った。ツーシーム、シュート系、ああいうのを覚えたいと思った。握りを聞いたこともある。先輩ですけど何でも言える人。入った時も一緒にいて何でも教えてくれた。一番、長い間一緒にいた」と、思い出を挙げれば、切りはなかった。

 頼れるローテ投手の退団となれば、鯉投手陣にとっては一大事。「みんなで抜けた分を埋めないといけない。僕が先頭に立って、今まで以上の成績を残さないといけない」と、エースとして今季以上のフル回転を誓った。

 2桁勝利カルテットの一角を埋めるためには、新たなローテ投手の台頭が必須だ。自身が入団1年目の07年オフに、黒田(現ヤンキース)がFA権を行使しメジャーへ移籍した。「僕は黒田さんが抜けて、チャンスだと思って努力した。ローテに入ってくる選手にはチャンスだし、新しい選手が出てくると思う」。自らの経験を踏まえてこう願った。若手をいざない、必ず強い鯉にする。

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