大瀬良153km無失点!ド派手侍デビュー

 「侍ジャパン強化試合、日本4‐2台湾」(9日、台北・新荘)

 野球日本代表「侍ジャパン」は9日、台北で台湾代表との強化試合第2戦に臨み、広島ドラフト1位指名の大瀬良大地投手(22)=九州共立大=が五回、2番手で登場、侍デビュー戦で2回1安打無失点で勝利投手となった。自己最速タイの153キロも披露、直々視察した野村謙二郎監督(47)をうならせた。

 台湾の地に大瀬良の絶叫が響いた。4‐1、2イニング目に入った六回だ。先頭に二塁打を浴び、四球に暴投も絡み2死一、三塁。迎えた4番・陳に、フルカウントから投げ込んだのは宝刀カットボール。縦に落ちる自慢の球に陳のバットは空を切った。

 三振で脱出すると、右腕はほえてガッツポーズ。2回1安打、2三振を奪い無失点。侍では唯一の大学生投手がデビュー戦で白星を手にした。

 この日はテレビ解説者として野村監督が視察した。「生で投球を見るのは初めて。縦に落ちるカットボールを見たい」という、希望通りの1球。さらに、五回にはデビュー2球目が、テレビ中継では自己最速タイの153キロを計時。

 代表合流後、常に面倒を見てくれた鯉の先輩・野村から後を継いだ。五回は力強い直球で押し3人でピシャリ。「野村さんの後だし何とかいい形でつなぎたい。ゼロで抑えたい」と話していた。言通りの快投だった。

 「直球が良かった。無失点に抑えられて良かった。(試合に)勝つことが目的なので、失点することなく次につなぐことができて良かった」。大仕事を果たし、試合後はガッツポーズした左手を小久保監督に握られ2ショットでねぎらってもらった。

 前夜は侍に参戦するアマ4人で中華を会食し英気を養った。大学生No.1の評判にたがわぬ右腕が、侍ジャパンの連勝に大貢献。2桁勝利カルテットに大瀬良。来年の鯉投先発陣が楽しみになるばかりだ。

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