練習生ロサリオ2発!一気支配下登録も

 「紅白戦、白組7-2紅組」(6日、日南)

 広島の秋季キャンプに参加しているドミニカのカープアカデミーの練習生、ライネル・ロサリオ外野手(24)が6日、宮崎県日南市の天福球場で行われた紅白戦で、2本塁打を放つ衝撃デビューを飾った。そのパワーを絶賛した野村謙二郎監督(47)は来季の戦力として加えたい意向を明かし、球団も支配下登録選手として契約する可能性を示唆した。

 これは“掘り出し物”かもしれない。驚がくのパワーを見せつけたのは三回だ。1死一、三塁の好機で、白組の4番に座ったロサリオに打席が回った。すると中村恭のスライダーをすさまじいスピードのスイングで振り抜くと、白球は軽々と左翼席に運ばれた。

 だが、これは序章にすぎなかった。七回の4打席目。今度は育成から支配下登録された右腕の池ノ内の直球を、丸太のような両腕でひっぱたいた。打球はあっという間に左中間のフェンスを越えた。選手、観客の度肝を抜く一発。悠々とグラウンドを一周した練習生は生還すると、晴れ渡った青空へ投げキッスをささげた。

 「狙っていたわけでない。監督から練習中に、いいスイングでライナーを打つようにと言われていた。高めの球でもしっかり上からたたくことを実行しようと思った」

 淡々と振り返ったロサリオだが、首脳陣は興奮を隠せない。野村監督は「契約は球団が決めることだが、育成ではなく、2軍の試合で経験を積めば、面白い選手になる」と、来季の戦力として迎えたい考えを明かした。

 新井打撃コーチも「これだけスイングして(上体が)突っ込まない。これから楽しみ」と大絶賛。報告を聞いた鈴木球団本部長は「育成ではなく、支配下選手(としての契約)もある」と大きな期待を寄せた。

 カープアカデミー出身の野手との契約となれば、05年のフランコ以来となる。これには「(広島と)契約するために一生懸命にやっている。チームのためにベストを尽くしたい」と白い歯を見せたロサリオ。米国ではメジャーどころか3Aの経験もない無名選手。だがこの無限の可能性を秘めたドミニカンが、来季の野村鯉の秘密兵器になるかもしれない。

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