マエケンさぁ復帰!コイの5月に反攻だ

 「阪神11‐3広島」(30日、甲子園)

 広島は先発・篠田の乱調により今季ワーストの11失点で大敗。5割復帰はならなかった。投壊危機を救うのは不動のエース・前田健太投手(25)だ。5月1日の阪神戦(甲子園)でいよいよ復帰先発する。4月21日に右上腕三頭筋膜炎で抹消されてから最短10日。状態は100%ではないが鯉の季節に休んでられない。頼むぞマエケン!

 エースと呼ばれる男の意地で間に合わせた。右上腕三頭筋膜炎で4月21日に抹消されてから最短期間の10日。1日の阪神戦(甲子園)で前田健が復帰先発する。

 4月24日にキャッチボールを再開し、同29日に故障後初のブルペン入り。「自分の中で投げられると判断した。無理してではない。投げられる状態」と言うが、ぶっつけ本番は否めない。

 今季は3試合に登板し2勝0敗、防御率0・39。WBCではベストナインに輝くなど“世界のエース”としての実力を存分に発揮した。ただその影響から開幕後は登板のたびに試合終盤に腕が張るなど、世界で戦った反動で体は悲鳴をあげた。

 「抹消前のような好調ではないけど、いいイメージを持って上がりたい。試合の中で修正できたら。投げる球に関しては不安はない。ケガしたところが球数が多いとどうなるか」と、投げながら自身の体の状態を確認していくつもりだ。

 甲子園では今季最多11失点の大敗で再び借金2。4月は12勝12敗、順位は4位で終えた。上位争いに食らい付くためにも、踏ん張りどころだ。

 先発ローテでは前田健に加え、野村が右肩痛で抹消。大竹も背中の張りで遠征を外れた。ローテ崩壊危機に「早く戻りたい。休みたくない」と、前田健は、人一倍の責任感をにじませた。

 野村監督はこの日、前田健にグラウンドで言葉をかけた。

 「無理してもいかん、ということを話した。『行ける』と言うからには普段通りの投球を期待している」

 状態を気遣いながらも、エースを中心に早く投手陣を整備したいのが本音だ。

 「うまく色んな球を使ってやっていくしか仕方がない。シーズンは長い。イチから上げていけばいい」と前田健。

 不安もある。100%ではない。それでもチームの思いを一身に背負い、マウンドに上がる。

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