前田智、指揮官に『長い間お世話に…』

 広島・前田智徳外野手(41)が25日に広島市内の病院で骨折した左手首の整復手術を受けることが24日、明らかになった。23日のヤクルト戦(神宮)で、江村将也投手(25)の直球が左手首に直撃。試合後、都内の病院で「左尺骨骨折」と診断されていた。実戦復帰までには2~3カ月を擁するもようで、前半戦出場は絶望的となった。

 やはり重傷だった。神宮の室内練習場に姿を現した野村監督は、厳しい表情で口を開いた。「明日(25日)、手術をすることになった。昨晩(宿舎で)話をしたけど、『長い間お世話になりました』と言われた。『そんなこと言うな』と言ったんだけどね」。代打の切り札を失ったショックは大きかった。

 前田智はこの日早朝に都内の宿舎を離れた。広島到着後、市内の病院でCT(コンピューター断層撮影)検査を受け、手術が決定。25日に入院し、手術を受けることになった。

 今回の手術は、折れた骨を正常な位置に戻すもの。野口チーフトレーナーは「手術をすることで、骨が治った後のリハビリの進行が変わる」と早期復帰を目指すための措置であることを説明した。手術を行い、骨折した患部の状態を把握して全治など詳細は判明するが、一般的には試合に復帰するまでには、2カ月から3カ月は時間がかかるという。

 雨天中止となる前、この日の全体練習中には、前日、前田智に投球を当てた江村が荒木投手コーチとともに、野村監督の元に謝罪に訪れた。厳しい表情の江村に対し、指揮官は「わざとではないからね」と言葉を掛け、“和解”。続けて小川監督とも数分間話した。

 ただ、野村監督の胸の内は穏やかではない。20日の巨人戦(マツダ)で4番のエルドレッドが死球で骨折したのに続き、前田智も骨折。「1週間で2人も軸になる選手がいなくなってしまった」と、ため息を漏らすのも無理はなかった。

 それでも戦いは待ってはくれない。前田智に代わり、この日天谷が1軍に合流。指揮官は「(ベストメンバーが)そろうのはオールスター明けくらいかな」と話しつつ、「昨年もけが人が出た時、交流戦ぐらいから岩本や天谷が(打率)4割くらい打ち、借金を返した。期待している」と現有戦力に奮起を促した。

 次々に主力が故障する異常事態だが、これをきっかけに新ヒーローが出現することを待ちたい。

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