栗原145スイング!右肘痛みなし

 広島・栗原健太内野手(31)が27日、宮崎・日南の先乗り自主トレで278日ぶりに屋外フリー打撃を再開した。徐々に力強さを増した145スイングで、昨年5月に手術した右肘の全快をアピールした。2月10日予定の紅白戦出場に照準を合わせ、同23日から沖縄で組まれている実戦5試合にも全戦出場予定。手応え十分の栗原は、自身最高成績を残した「08年型打法」の復活も視野に入れた。

 右肘に痛みなく、スイングできることが栗原には何よりうれしかった。打撃投手に、速球、スローボールの打撃マシンをローテーションで打ち込んだ。最初は手探りだったが、一振りごとに強さ、鋭さが増していく。最後は「7、8割の力」でスローボールをはじき返した。

 昨年5月に右肘を手術した栗原にとって、278日ぶりに青空の下で行うフリー打撃だった。「(昨年4月24日の)甲子園以来ですか。外で打つのは久しぶり。飛距離どうこうより、タイミングとか、間とかを確認しながら。最初にしてはまあまあです」。柵越えこそなかったが、計145スイングを満足げに振り返った。

 「張りはありますけど、痛みとは違う」。昨季までなら、まだ寒いこの時季は痛みが強く、「(練習に)集中できなかった」と振り返る。近年悩まされてきた右肘との闘いから、ようやく解放されたことを実感した。完全復活へ踏み出した大きな一歩。「怖さを振り払い、目も慣らしていかないと。反応がまだまた」と、今後は全開スイングへ向け状態を上げていく。そしてキャンプで実戦勘を取り戻す。

 すでに野村監督と広島で直接話し合い、復帰初戦は2月10日の紅白戦に内定した。17日の侍ジャパンとの練習試合ももちろん、23日から沖縄にも帯同し、オープン戦2戦、練習試合3戦すべてに出場する予定だ。「(実戦は)例年2月10日くらいには出てますけど、離れているし、どんどん出て、しっかり準備だけはしておきたい」と、いよいよ始まる戦いに闘志をみなぎらせた。

 目指すのは打率・332、23本塁打、103打点と自己最高成績を残した08年の姿だ。同年オフに最初の右肘手術を行って以降は、「痛くないところを探ろうと、クセが付いた」と理想のスイングには程遠かった。

 「07年とか08年とか、若い時はいい感覚が出ていた。グーッと引きつけてパーンというイメージ。球がバットに乗ってる時間も長いというか、飛距離も出ていた。クセを取り除いて戻るとすれば、そこになる」。手応えはある。不動の4番が、ここから一気に復活ロードを駆け上がる。

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