前代未聞の「三振数>安打数」ねじれ首位打者が誕生!? 佐藤輝、安打数と三振数の差はわずか「4」

 「三振数>安打数」の首位打者が誕生!? 阪神の佐藤輝明内野手(27)が、前代未聞の記録に近づいている。5日現在、安打数164に対し、三振数は160。その差はわずかに「4」。安打より三振が多い首位打者が生まれれば、プロ野球初の珍事だ。

 東大の学長選で、投票最多ではなく次点の候補が選ばれたことが問題となっている昨今。佐藤輝が、史上初の「ねじれ首位打者」となる可能性が出てきた。4日のDeNA戦でノーヒット、そして2三振。にわかに現実味を帯び始めた。

 今季の佐藤輝は既に、一つの記録も決定的にしている。「首位打者の三振数最多」である。これまでのワーストは、22年村上宗隆(ヤクルト)128。今季の佐藤輝は、大幅更新が確実だ。昨季まで安打数と三振数の差が最も少なかった首位打者もこの年の村上だったが、安打数は155で、三振との差は27もあった(36年秋の名古屋・中根之とタイ)。仮に佐藤輝がこのまま首位打者となり、安打数が三振数を上回ったとしても、その差がNPB最少となるのは間違いない。

 フルスイングが持ち味の長距離砲には、三振の多さはついて回る。ところが首位打者といえば、一般に巧みな技と安定感がもたらすものだ。首位打者の該当シーズン100三振以上すら、のべ7人しかいない。佐藤輝は昨季打率・277でセ・リーグ7位となったが、三振も163を数えた。この数は、シーズン打率ベスト10入りした選手の歴代最多だった。今季は一段スケールが上がった格好だ。

 もっとも、一概に三振を悪と決めつけるわけにもいかない。これまたスラッガーにつきものなのが併殺打だが、今季の佐藤輝はわずかに6。これはセ・リーグで少ない方から数えて3番目だ。チームメートの森下がセ最多の23、大山が20でワースト2であることを考えれば、その少なさは際立つ。三振なら、アウトは1個しか増えない。

 ヒットを打っても三振する。三振してもヒットを打つ。「確実性」と「不確実性」の間で、仁王立ちする若き大砲。安打と三振、終わってみればどちらが多いのか-。シーズンは、残り3試合である。(デイリースポーツ・高野勲)

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