現役最終打席が満塁本塁打だった選手は?【プロ野球記録企画】
デイリースポーツの記録担当がプロ野球のさまざまな記録をひもとく新企画「記録の向こう側」(随時掲載)がスタート。今回は現役最終打席が満塁本塁打だった選手を取り上げる。
◇ ◇
日本人離れしたパワーで長年にわたり大洋(現DeNA)の主砲として活躍したのが、田代富雄だ。「オバQ」のあだ名で愛され、ファンの人気も高かった。80年にはセ・リーグ2位の36本塁打を放つなど、低迷期のチームにあって貴重なスター選手だった。
87年5本塁打に終わり、連続シーズン2桁本塁打が10年で止まる。89年にはプロ初の0本塁打に終わった。91年には出場機会も激減し、この年限りでユニホームを脱ぐ決意を固めた。
引退試合は10月10日阪神戦(横浜)。慣れ親しんだ4番・三塁で先発出場した。一回の第1打席は二塁ゴロ。そして迎えた第2打席。三回2死満塁の場面で打席に立ち、葛西稔の内角高めを見事左翼席に運んだ。応援に駆けつけた家族の前でベースを一周し、球場から大きな歓声と拍手を受けた。
この後いったん守備位置に就いたが、須藤豊監督から「最高の形で終わった方がいい」と助言を受け、交代した。通算278本塁打。現役最終打席が満塁本塁打、というNPB初の記録が誕生した。試合後には「打球に神様が乗り移ってくれた」と万感の表情で語り、球場を後にした。(デイリースポーツ・高野 勲)
答え…田代富雄(大洋)
