佐賀商・立花孝紀 追いかけ続けた全国制覇の父「超えることはできなかったがいいプレーを見せられて良かった」
「全国高校野球選手権・2回戦、拓大紅陵1-0佐賀商」(12日、甲子園球場)
佐賀商の立花孝紀捕手(3年)は最後の打席で、初球ストレートを無心でスイングした。左前へのクリーンヒット。「父を超えることはできなかったが、いいプレーを見せられて良かった」と塁上で笑顔をみせた。
父・和幸さん(50)は1994年夏に県勢初の全国制覇を果たした佐賀商の中堅手。現在はスポーツ用品店を営んでおり、立花にとって憧れの存在だ。動画サイトを開けば、若き日の父のプレーを何度も再生。「佐賀商で甲子園へ行く」という夢をこの夏にかなえた。
「自分のプレーを楽しんで来い。最後まで諦めなかったら何かあるから」とアドバイスした和幸さんは、アルプススタンドで声援。「家では、息子とあまり野球の話をしないんですよ」と長男の姿に目を細め「32年たちますが、よくこんなところで優勝したなと思います」と94年当時を振り返った。
父も袖を通した「SASHO」のユニホームに身を包んだ立花は、父が用意してくれたミットをはめて懸命にプレーした。次の目標は教師として母校に戻り、指導者として甲子園へ導くことだ。「監督として佐賀商をもう一度、全国優勝させたい。僕らはあと一歩のところで負けたので、あと1球、あと1スイングを意識して指導したい」。父から投げてもらった白球を、次の世代へつないでいく。
◆立花 孝紀(たちばな・こうき)2008年7月11日生まれ、18歳。佐賀県出身。163センチ、67キロ。右投げ右打ち。捕手。小学1年で軟式野球を始める。金泉中時代に県大会優勝。佐賀商では3年春から背番号「2」。
