福山 初甲子園で天理相手に奮闘も初勝利届かず 応援団2500人が大声援、八回に岩本が意地の2点打「また、ここに戻ってきたい」

天理に敗れ、肩を落として引き揚げる福山ナイン(撮影・山口登)
8回、2点二塁打を放つ福山・岩本(撮影・飯室逸平)
アルプス席から声援を送る福山応援団
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 「全国高校野球選手権・2回戦、天理7-2福山」(10日、甲子園球場)

 1回戦2試合と2回戦2試合の計4試合が行われた。春夏通じて初の甲子園となった福山は、2-7で天理に敗れ、初戦で姿を消した。それでも八回に岩本大輝投手(2年)が、甲子園でのチーム初得点となる左越え2点適時打を放つなど、学校史を塗り替えた。名門と堂々と渡り合った経験を後輩たちが引き継ぎ、再びこの場所に戻ってくる。

 球場を大歓声が包んだ。0-6の八回2死一、二塁。岩本が左越え2点適時二塁打を放つ。スコアボードに刻まれた「2」の文字。春夏通じて初めての甲子園で、待望のチーム初得点を奪った。

 「自分が打って盛り上げようと思っていた。全国に行ったらもう、こういう投手しかいない。これからの成長につなげていきたい」。岩本は敗れた悔しさをにじませながら、前を向いた。

 天理の壁は高かった。0-1の六回に、先発の来山凌也投手(3年)が四球から崩れると、小田浩監督(62)は広島大会と同様に「4番・DH」で出場した岩本にバトンをつないだ。それでも2年生左腕は、勢いを止められなかった。

 この回、守備のミスが絡んで4失点。広島大会6試合で1イニング複数失点が一度もなかったチームがのみ込まれた。小田監督は「六回がポイントだと思っていたところでミスが出た。この舞台でミスは許してもらえない」と振り返った。

 福山からバス41台、東京から2台の計43台が甲子園に到着。2500人がアルプスで声援を送った。地元福山では、11カ所でパブリックビューイングが開かれた。泥くさく白球を追う姿は多くの人に勇気を与えた。ミスはあったものの、堅守に拍手喝采が巻き起こった場面もあった。小田監督は「誇りを持ってこのチームを終えることができた」と選手をたたえた。

 福山を驚かせる-。4月に就任した小田監督の下、このスローガンでスタートしたナイン。岩本は「すごい声援があったから自分の力が出せたと思う。また、ここに戻ってきたい」と選手の思いを代弁した。創部初の聖地で得たうれしさと悔しさ。その財産を胸に、福山の新たな挑戦が始まる。

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