巨人・小笠原「いつも悪役ですよ」逆境をはね返し続けた野球人生 退路を断っての再出発「辞めてもいいかなと思っていた」
「巨人6-1中日」(19日、東京ドーム)
巨人が9連戦で2カード連続のカード勝ち越しを決めた。移籍後初先発の小笠原慎之介投手が古巣相手に6回3安打無失点の力投で初勝利を飾った。2016年にプロ初勝利を挙げた東京ドームで709日ぶりの日本球界勝利となった。
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10年ぶりに接した小笠原は、どこか丸くなっていた。それでも芯の強さは変わっていなかった。
私が初めて出会ったのは16年、まだルーキーだった頃だ。その後は夢を追い、海を渡った。結果が全てのメジャーの世界で、厳しさを知った。うまくいかない苦悩も味わった。先発へのこだわりも、中継ぎへの配置転換も「求められる場所で頑張るしかない」と受け入れた。米国で過ごした1年半は、成長の糧となる強さを教えてくれた。
「いつも悪役ですよ」と笑う。日本球界復帰戦となったファーム・阪神戦ではヤジが飛び、移籍後初先発となったこの日はマウンドに上がる前から大ブーイングの嵐だ。東海大相模で甲子園の優勝投手として脚光を浴びた時もそうだった。
神奈川大会決勝では横浜・渡辺監督の最後の夏。甲子園決勝では東北悲願の頂点を狙う仙台育英との対戦だった。「どこにいるんだろう?相模のファンって」。追い詰められるたびに逆境をはね返し続けて、今がある。
移籍先もオファーがなければ、続けられる職業ではない。「仕事を辞めてもいいかなと思っていた」。退路を断って戻ってきた再出発の87球。簡単にもう、心は折れない。(デイリースポーツ・松井美里)
