関大 54年ぶりV!74年山口高志以来3度目 今秋ドラフト候補の米沢MVP!発熱も5回0封 百合沢とW左腕好リレー
「全日本大学野球選手権・決勝、関大2-1慶大」(14日、神宮球場)
関大が慶大に競り勝ち、山口高志(元阪急)を擁した1972年以来、54年ぶり3度目の優勝を果たした。今秋ドラフト候補の米沢友翔投手(4年・金沢)が先発し、5回2安打無失点と連日の好投でチームをけん引。3投手のリレーで逃げ切った。関西学生リーグのチームが優勝するのは98年大会の近大以来。最高殊勲選手賞は米沢、最優秀投手賞は慶大・渡辺和大投手(4年・高松商)が選ばれた。
最後の打者のバットが空を切ると、神宮球場が揺れるほどの大歓声に包まれた。米沢もナインらと勢いよくベンチを飛び出す。仲間の元に駆け寄ると、左腕は涙をグッとこらえてグラウンドからの景色をかみしめた。
「ほんと、少し泣きそうになった。すごくうれしかったです」
5試合のうち4試合で先発し試合を作った。この日もキレのある直球を主体に要所で三振を奪い、打たれたのは単打2本だけ。発熱した中で登板した準決勝後、再び38・5度まで熱が上がり病院で点滴治療を受けたという。体調は万全ではなかったが、決勝も志願の先発で底力を見せつけた。
五回1死二塁の場面では、前回優勝の立役者でアドバイザリースタッフの山口高志さん(76)からもらった助言が生きた。「ピンチでも胸を張って投げる」。強豪チームがそろう全国大会は、エースとしての立ち居振る舞いがチームに影響を与えると伝えられていた。堂々と腕を振って2者連続三振。「(優勝は)山口さんの時以来でしたし、いい景色というか、いい姿を見せられてうれしい」と白い歯を見せた。
米沢の後は来秋ドラフト候補の後輩、百合沢飛投手(3年・開星)が1失点でつなぎ、最後は支え合ってきた同期の中原海晴投手(4年・徳島商)が締めた。主将・森内大奈内野手(4年・福井工大福井)の先制打と4番・山本峻輔外野手(3年・延岡学園)のソロによる2点を守り切った。
過去2度の優勝は56年に村山実(阪神)、72年に山口といった名投手を擁した名門。5度宙を舞った小田洋一監督(60)は「山口さん、やりましたよ!」とネット裏の山口さんに報告した。
米沢は最高殊勲選手賞に選ばれ「すごくうれしい」とにっこり。「春のリーグ戦も全国でも、自分の投球を披露することができて自信になった。(進路は)ドラフト1位で(プロを)考えている」。晴れ晴れとした表情で、首にかけたメダルを揺らした。
◆1972年の決勝・慶大-関大 関大のエース・山口高志は慶大先発・萩野友康と八回まで0-0の投げ合いを演じた。九回に関大が1点を奪いサヨナラ勝ち。山口は準決勝に続き2試合連続完封で優勝に導いた。また2019年には、明治神宮野球大会決勝で両校が対戦。慶大が8-0で関大を下した。
