パが2年連続圧勝 交流戦の成績に大きな差 パは攻撃的でタテの変化 セは受け身でヨコの変化に特長~野田浩司氏の見解

 今年のセ・パ交流戦の成績は15日現在、3試合を残してパが63勝でセが38勝、4つの引き分けと、すでにパ・リーグの圧勝が確定している。この2年間で一気に開いた数字は真の実力差と言えるのか。デイリースポーツ評論家の野田浩司氏は「力勝負の戦いにセが押されている」と語り、来年度からセ・リーグで採用される指名打者制(DH制)の効果に注目する。

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 昨年がパの63勝、セの43勝で2つの引き分けだから、この2年間の数字には“たまたま”では片付けられない優劣がはっきりと出ている。

 コロナ明けの2021年から24年までの4年間はほぼ互角の成績で推移して2勝2敗。両者の差はすっかり接近したと思っていたのだが、以前よりも極端な数字となって表れてきた。

 とはいえ、その原因を“これだ”と断定するのは難しい。ただ現場のコーチや選手と話をしていて、僕なりに感じたのはセ・リーグとパ・リーグの野球の違いですね。

 具体的に言うとパは攻撃的で、スピードと力による勝負を好むということ。投手は速い球を主体に押していき、打者は早いカウントからガンガン打ちにいくスタイル。仮に3球でチェンジとなってもいいという感じで積極的に仕掛けていく。

 逆にセはどちらかと言うと、ボールを見ていく傾向にある。それは投手の交代時期というのが常に打者の頭にあるからかもしれない。DH制のない環境下で野球をしていると、そういう細かいことも当然のように考えてしまうだろう。

 2024年に広島からオリックスへ移籍した西川龍馬が1年目はパの力勝負に苦しんでいた。広島で2年連続3割を残していたのにオリックスでは2割5分程度。だが、それも次第に慣れていった。

 各カード3試合の短期決戦では慣れる前に終わってしまう。毎年行われている交流戦だが、やはり慣れというものは大事になってくる。

 もうひとつ感じているは、パの投手は球威にプラスしたタテの変化で打者を打ち取ろうとするところ。対してセはヨコの揺さぶりがうまい。

 あくまでも全体的な印象ではあるが、パのチームが自分たちの土俵に相手を引きずり込み、戦いを挑んでいるように見えた。得意の力勝負に持ち込み、結果として圧倒したという感じだ。

 交流戦がスタートしたのは2005年。当初からパが優勢ではあった。昔から人気のセ、実力のパと言われ、僕たちのころは執念をムキだしに戦ったものだ。近年はパも人気が出てきたが、根底にはそういう対抗意識という気分が残っているのかもしれない。

 27年のシーズンからセでも採用されるDH制でセの野球がどう変わるのか。急に結果が出るのかどうかは分からないが、より攻撃的になっていくのは間違いないだろう。

 たとえ守れなくても打てばいいのだから、そういうスカウティングになってくるはず。となれば同じ土俵で戦うことになる。来年以降は力が伯仲してもっと面白くなるのかな。そこに期待したいね。

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