巨人・リチャード 今季初打席弾 3月死球で骨折、肉離れで再離脱「落ち込むよりも自分と向き合う」阿部前監督、トレーナーに感謝
「西武1-2巨人」(13日、ベルーナドーム)
仲間とのハイタッチが自然と力強くなる。帰ってきた。巨人・リチャード内野手の張り詰めた表情がふっと和らいだ。今季初出場、初打席、初スイングで決めた1号決勝弾。「交流戦MVPに僕も向けて頑張る」と冗談めかした主役は、敵地に詰めかけたファンを魅了した。
初回に先制するも直後に同点とされ、迎えた二回だった。流れは良くない。そんな空気を一振りで吹き飛ばした。「振ったら当たった」と低め直球を振り抜き左翼席へズドン。3月に死球を受けて左第五中手骨骨折。その後も前ももの肉離れで再離脱。帰ってきた男が感謝のアーチを放った。
秘めた思いが言葉に乗った。これまで大きな故障とは無縁だった中で訪れた長い停滞期。向き合ったのは自分自身だった。「落ち込むよりも自分と向き合う。阿部さんも『それも含めてプロ野球選手だ』と言っていた」。球場に着いてから体幹や体を温めること…準備を大切にするように変わった。
阿部前監督の教えは今も胸に残る。支えてくれたトレーナーら感謝を伝えたい相手は一人じゃない。遅れてきたヒーローの一発で首位堅守だ。恩返しにはまだまだ続きがある。
