東洋大姫路3年・中田凰之介 天国の祖母に誓った夏のリベンジ “苦い記憶”払しょくへ「甲子園を『良い場所』に」

 「選抜高校野球・1回戦、花咲徳栄3-2東洋大姫路」(21日、甲子園球場)

 甲子園は“苦い記憶”として思い出に刻まれた。それでも「2番・三塁」で先発出場した東洋大姫路(兵庫)の中田凰之介内野手(3年)が天国の祖母に夏のリベンジを誓う。「おばあちゃんは見てくれていたと思う。夏は絶対に帰ってこないといけない」。1点リードの八回1死一塁での守備。相手打者の打球を後逸してピンチを拡大させてしまい、その後にチームは逆転を許した。

 「基本、父と電話しないんですが『時間あるか、電話できるか』って。嫌な予感がしました」。電話の着信音に胸騒ぎを感じた。最愛の祖母・和美さんが1月10日に他界。電話は訃報を知らせるものだった。

 幼少期にバッティングセンターに連れて行ってくれるなどかわいがってくれた祖母。「おばあちゃんは野球を見るのが好きで、よく(自分の試合も)見に来てくれました」。いつも自分の背中を押してくれた。

 大切に持ち歩いているものがある。「おばあちゃんが亡くなって、おばあちゃんの娘でもある叔母がお守りを作ってくれたんです。常にカバンにつけてます」。今大会も祖母を思いプレーした。

 甲子園は素晴らしい場所だと報告したい。「今は本当に苦い思い出しか残らない場所なので。夏に帰ってきて、また自分の中でこの甲子園を『良い場所』にしたい」。苦い記憶のままにはできない。夏には聖地で浮かべる笑顔を天国へ届けたい。

 ◆中田 凰之介(なかた・おうのすけ)2008年6月27日生まれ、17歳。174センチ、73キロ。奈良県出身。右投げ右打ち。内野手。小学時に生駒GKブロッカーズで野球を始め、光明中(奈良)では奈良西リトルシニアでプレー。

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