崇徳プロ注目・徳丸涙 166球及ばずタイブレーク敗退「力不足感じた。ここに必ず戻ってくる」

 「選抜高校野球・1回戦、八戸学院光星15-6崇徳」(19日、甲子園球場)

 開幕して1回戦3試合が行われ、33年ぶりの出場となった崇徳が八戸学院光星に延長十回タイブレークの末、敗れた。初出場初優勝を成し遂げた1976年以来、50年ぶりの選抜大会勝利はならなかったものの、絶対的エース・徳丸凜空(りく)投手(3年)が166球の熱投。大舞台での経験を糧に、夏こそ聖地で勝利をつかむ。

 泣くな、胸を張れ!黄色く染まったアルプス席からの拍手と大歓声が、崇徳ナインの背中を強く押す。西日に照らされた悔し涙を拭った徳丸は、心の中で誓った。「この舞台での経験を生かして夏、広島の頂点を獲って、ここに必ず戻ってくる」。半世紀ぶりの“崇徳旋風”は吹かなかった。ただ、大きな一歩を踏み出したことは確かだ。

 激闘で力尽きた。初回に徳丸が2死満塁のピンチを無失点でしのぐと、その裏にチャンスが到来。田井慈愛久内野手(3年)の左翼フェンス直撃の2点適時二塁打などで3点を先制した。二回には主将・新村瑠聖捕手(3年)の適時打で1点を追加。藤本誠監督(46)も序盤の攻めには「思った以上にうまい具合に攻略できたかなとは思う」と胸を張った。

 しかし、相手は選抜出場12回の甲子園常連校。七回までに4点差を追いつかれると、八回に徳丸が一時勝ち越される2ランを浴びた。その裏に相手の失策につけ込んで同点に追いついたものの、延長タイブレークの十回に一挙9失点。最終的に大差での敗北となった。

 徳丸は十回途中で1度は降板して右翼へ回るも、再登板するなど計166球を投げた。昨秋の中国大会で全4試合を投げ抜いての3完封でプロ注目左腕として臨んだ今大会。この日も直球は140キロを超えた。「自分の力は出し切れた」と語りつつも「甘く入ってしまった球は全国クラスのチームは見逃してくれなかった。そこで自分の力不足を感じた」と唇をかみしめた。

 93年の選抜大会以来33年ぶりの甲子園に、アルプス席は一般生徒や学校関係者、そしてOBらで埋まった。「みんなでもう一度校歌を歌おうということでやってきた」と藤本監督。悔しい結果に「この借りはここでしか返せない。鍛え直して、夏にまた帰ってきたい」とリベンジを誓った。

 その思いは選手も同じだ。チームの顔でもある徳丸は「崇徳を甲子園に連れてこられたのはよかったけど、勝たないと意味がない。夏は必ず勝ちたい」と先を見据えた。次に目指すのは50年ぶりの夏の甲子園出場。悔し涙を力に変えて、ALL崇徳で聖地に再び戻る。

 ◇徳丸 凜空(とくまる・りく)2008年11月3日生まれ、17歳。広島県福山市出身。180センチ、80キロ。左投げ左打ち。投手。千田小3年から野球を始める。幸千中時代は軟式の府中オーシャンズで全国大会16強。崇徳で1年春からベンチ入り。最速140キロ。

 ◇崇徳・新村主将「(決勝で広陵に負けた)去年の夏に『あと一球』の大切さを知って、今回は自分たちの力のなさを感じた。悔しいので、もっと力をつけて夏を迎えたい」

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