高木豊氏 CS改革で独自案披露「アドバンテージ2勝は冷めてしまうから」得点数で代用?日程の優位性も訴え「Vチームがこんなに待たされてしまう」

 野球評論家の高木豊氏が2日、自身のYouTubeチャンネルに新規投稿。CSの制度改革について独自の案を披露した。

 1日にNPBとプロ野球12球団による実行委員会が開かれ、CSの制度改革を検討していることが判明。今季のセ・リーグでは阪神が2位・DeNAに13ゲーム差をつけて独走V。リーグ優勝チームに与えられる1勝のアドバンテージなどの見直しを求める声が再燃していた。早ければ来季からの変更も視野に、今後本格的に議論を進めていく方針だという。

 これを受けて高木氏は独自の案を披露。「例えば5ゲーム差をつけられたら、5点のアドバンテージがある。今年だったら13ゲームついてるから13点もらえると。どの試合に何点分配するかは自由。最初から2点先制してますという形で」と提案した。アドバンテージについては「1勝が2勝になってしまうと冷めてしまうから。1ゲーム1点というのはたかが知れてるかもしれないけど、2勝になったら『勝手にやってろよ』ってなっちゃう」と指摘する。

 CSはペナントレース終盤の盛り上がりのためには必要。さらに1位チーム、2位チームが主催試合を開催できることで得られる収益性を考えれば、試合数を減らさずに上位チームが有利になるプランとも言える。

 「もちろん5ゲーム以上開かなければなしで」と高木氏。さらに「日程を詰めるということが案の中にあってほしい。シーズン終了後、すぐに試合をすることで上位チームの優位性が保てる」と訴えた。2位、3位チームがすぐに試合を始めることで、1位チームは中4日程度の休養日が確保できる。厳しい日程で戦う2位&3位チームと比較すれば、主戦投手や主力野手に調整期間が生まれ、1位チームのアドバンテージになると言える。

 「もちろん優勝チームが行くのがきれいだというのはみんな思っている。でも終盤の盛り上がりや、収益性、プロ野球の盛り上がりを考えるという努力はわかる。だから日程面。優勝チームがこんなに待たされてしまう。そういうのはやめてほしいよな」と語った高木氏。現在は「シーズン2、3位チームは5勝が必要」や、一定のゲーム差が開けば「1位チームに2勝のアドバンテージ」など、さまざまな新制度案を議論している。また、勝率5割を割ったチームについて、CS参加資格を制限する案は現時点で出ていないという。

 12球団では改革を推進する声は多いが、一方で過去に勝率5割未満のチームが日本シリーズに進出した例はなく、現行制度の維持を訴える声もあるという。今後は今月の事業推進委員会で新制度の案をまとめ、来年1月の理事会で本格協議を開始。本年度中に決議できれば来季からの適用も視野に入るという。

 ◆借金球団のCS進出 シーズン勝敗成績で借金球団のCS進出は過去に7例で、いずれも日本シリーズ進出は果たせていない。これまで最も借金が多く、勝率の低かった球団は2018年・巨人で借金4、勝率.486。CSの結果はファイナルSでの敗退だった。なお、勝率5割でCS進出を果たした球団は過去にない。20年・西武(58勝58敗4分け)はリーグ3位だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でファーストSは実施されなかった。

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