CS制度改革をNPB検討 来季から変更も視野「2、3位チームは5勝必要」一定ゲーム差で「1位2勝アドバンテージ」など議論

 日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団による実行委員会が1日、東京都内で開かれ、クライマックスシリーズ(CS)の制度改革を検討していることが分かった。今季のセ・リーグでは阪神が2位・DeNAに13ゲーム差をつけて独走V。リーグ優勝チームに与えられる1勝のアドバンテージなどの見直しを求める声が再燃していた。早ければ来季からの変更も視野に、今後本格的に議論を進めていく。

 早ければ来季からの変更を視野に、CS制度の見直しが始まった。最大の目的は野球ファンの納得性が得られる仕組み構築。143試合を戦うレギュラーシーズンの価値を高める議論が続く。NPBの中村勝彦事務局長は「方向性として確定的なものはない」と、前置きした上で「継続的に議論をしている」と話した。

 議論の中心はファイナルステージの開催方式。現在は6試合4戦先取制で、シーズン1位球団にはホーム開催権と、1勝のアドバンテージが与えられる。今季のセ・リーグでは阪神が2位・DeNAに13ゲーム差をつけ優勝。そのまま日本シリーズにも進出したが、2023年は3位のDeNAが日本一まで駆け上がった。

 これを受け、今年1月にはプロ野球の榊原定征コミッショナーも「これから議論していかないといけない」と言及していた。現在は「シーズン2、3位チームは5勝が必要」や、一定のゲーム差が開けば「1位チームに2勝のアドバンテージ」など、さまざまな新制度案を議論している。また、勝率5割を割ったチームについて、CS参加資格を制限する案は現時点で出ていないという。

 12球団では改革を推進する声は多いが、一方で過去に勝率5割未満のチームが日本シリーズに進出した例はなく、現行制度の維持を訴える声もあるという。今後は今月の事業推進委員会で新制度の案をまとめ、来年1月の理事会で本格協議を開始。本年度中に決議できれば来季からの適用も視野に入る。改革か、踏襲か。魅力向上を目指すプロ野球が転機を迎える。

 ◆借金球団のCS進出 シーズン勝敗成績で借金球団のCS進出は過去に7例で、いずれも日本シリーズ進出は果たせていない。これまで最も借金が多く、勝率の低かった球団は2018年・巨人で借金4、勝率.486。CSの結果はファイナルSでの敗退だった。なお、勝率5割でCS進出を果たした球団は過去にない。20年・西武(58勝58敗4分け)はリーグ3位だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でファーストSは実施されなかった。

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