侍・森下 来季新設「長嶋茂雄賞」第1号狙う タイトル獲得へ静かな闘志「結果を残せば自然についてくる」

 西川(右)とベンチで談笑する森下(撮影・立川洋一郎)
 体勢を崩しながら柵越えをした森下(撮影・佐々木彰尚)
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 「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本-韓国」(15、16日・東京ドーム)に向けた強化合宿に参加中の阪神・森下翔太外野手(25)が11日、来季から新設される「長嶋茂雄賞」の第1号に意欲を示した。同賞は走攻守に顕著な活躍を見せ、かつファンを魅了した野手に贈られる。天性の勝負強さと華のあるプレーで虎党の心をつかんできた男にとっては、譲れないタイトルとなりそうだ。

 CSファイナルSでのサヨナラ弾、窮地を救う右翼からのレーザービーム…。今年だけでも森下の活躍した姿が次々と頭に浮かんでくる。スター選手の証しと言うのだろうか。10日に発表されたのは、来季から野手の栄誉となる「長嶋茂雄賞」の新設。今季の活躍ならば、間違いなく候補の一人となる。

 今季は全試合に出場して、打率・275、23本塁打、89打点。主要3部門で優秀な成績を残しただけでなく、20の勝利打点を稼ぎ、CSのMVPにも輝いた。新たな賞について「聞きました」と即答。タイトル獲得への思いについて、静かな闘志をのぞかせた。

 「そこを目指してプレーするわけではないですけど、シーズンで結果を残せば自然についてくるものかなと思います」

 この賞は結果だけでなく、プロ野球の価値向上に貢献した野手へ贈られる。長嶋茂雄氏は魅せるプレーや言動、姿勢などでもファンを熱狂させてきた。森下もここぞの勝負強さは天性のものがある。短期決戦での活躍はもちろん、10日の練習試合・広島戦では侍1号をマーク。スタンドを大きく沸かせ、子どもたちに夢を抱かせる選手になってきた。

 そして、今年8月16日の東京ドームでの巨人戦は「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として開催された。その一戦で決勝の先制弾。試合後には「今、自分たちが野球をできているのも長嶋さんだったり、先人の方たちのおかげだと思う」とミスターへの熱い思いを語っていた。

 来年でプロ野球は92年目のシーズンを迎える。榊原コミッショナーは第2の長嶋茂雄の出現にも期待していた。森下は言う。「自分のプレーをしているだけなので。魅せようとは思っていないです」。打席でのフルスイング、全力疾走、レーザービームと本人が普通と思うことに、周りは目を奪われてしまう。これは天性の才能。森下が近い将来、ミスターと呼ばれていても不思議ではない。

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