ドラフト注目投手、花園大・藤原聡大は“小さな則本” 高校時代は主に遊撃手!大学で急成長155キロ
2025年度のプロ野球ドラフト会議が23日に東京都内で行われる。大学生No.1スラッガーの創価大・立石正広内野手(4年・高川学園)に1位での複数競合が予想される中、この秋を迎えて、スカウト陣の評価が上昇している選手も数多くいる。15年連続でドラフト指名選手を輩出している明大の最速151キロ左腕・毛利海大投手(4年・福岡大大濠)と、花園大の最速155キロ右腕・藤原聡大投手(4年・水口)。左右の大学生投手はまさに、注目度が右肩上がりの存在だ。
花園大・藤原のピストルのような勢いで投じられる剛速球にはロマンが詰まっている。最速155キロで球威抜群。大学で急成長を果たした右腕の目前まで、プロ入りの夢は迫っている。
身長177センチ、体重75キロと細身だが、身体能力は抜群。50メートル走6秒1で水口高時代は主に遊撃手を務めるなど“アスリート型”の投手として成長してきた。体のメカニズムに関する知識も人一倍持っており、腸腰筋や小殿筋など細かい筋肉まで神経を通わせて躍動感あるフォームを構築。無名の公立校からドラフト上位候補と言われるまでに成り上がった。
出力の高さは大学生のドラフト候補選手の中でもトップレベル。10回2安打2失点で完投し、九回まで無安打無失点投球を披露した9月14日のびわこ成蹊スポーツ大戦では、球数100球を越えても150キロ超えを連発した。「そこまで力を出しにいった訳ではない。いいフォームで投げわけた結果が球速につながっている」と、制球重視で7、8割程度の力感でも150キロ以上をマークできるところに魅力が詰まっている。
スカウト陣の評価も上昇中。NPBスカウトからは「上位候補」との声が続々と上がっており、ヤクルト・橿渕スカウトデスクは「体格は細いですけど球の強さがある。小さな則本みたいな感じですね」と評価していた。
指名を受ければ花園大出身初のプロ野球選手となる。「自分が行くことで後輩たちがプロを身近に感じることができる。自分だけの夢ではない」と藤原。高まる周囲の期待も力に変えて運命の日までアピールを続ける。
◆藤原 聡大(ふじわら・そうた)2003年11月20日生まれ、21歳。三重県伊賀市出身。177センチ、75キロ。右投げ右打ち、投手。玉滝小1年時に阿山ブルーファイヤーズで野球を始め、阿山中では甲賀リトルシニアでプレー。水口では1年秋からベンチ入りし遊撃手を務めたが、3年春から投手に転向。花園大では1年春からベンチ入り。リーグ通算20勝達成。





