DeNA・筒香 止まらん!直近16戦10発 左へ逆転16号3ラン「ひとつのバロメーター」
「阪神1-6DeNA」(10日、甲子園球場)
静まりかえった聖地。背番号25は悠々とダイヤモンドを1周した。1点ビハインドの四回。DeNA・筒香は左翼席に逆転16号3ラン。2019年4月19日以来6年ぶりとなる“甲子園アーチ”で猛虎を沈めた。
「打った瞬間、手応えはありました」。無死一、二塁。母校・横浜高の後輩・伊藤将の変化球を捉えた。最多勝争いを演じるエース東を強力に援護するとともに、王者をたたいてCS進出を推し進める強烈な一撃。筒香は「何かが起きるんじゃないかっていう甲子園の雰囲気、そういった球場で勝ちにつながる一打を打てたのはうれしい」と力を込めた。
実に16試合で10発。量産態勢に入っているが、5日のヤクルト戦に続いて左方向へのアーチが生まれているのは特筆。筒香自身、「ひとつのバロメーターになる」と好調を表す物差しだ。若手時代を指導した大村野手コーチは「左投手の変化球を引きつけて、なおかつ捉えてレフト方向へ押し込んだいいバッティングだった。自分の状態を整えて、相手に合わせた準備ができている。まだ伸びしろがあります」と話す。完全復活どころか、進化への上昇カーブを描いている。
Aクラス入りが決まれば、藤川阪神との対決が視野に入る。筒香は「セ・リーグで一番強いチームですし、甲子園という独特の雰囲気の中で、この2試合を勝てた。また違う見え方があるのかなと思っています」と静かに闘志を燃やした。





