沖縄尚学 最強2年生リレー 新垣有&末吉が夏初Vへ導いた 頼もしきライバル同士!全6試合で自責点「6」
「全国高校野球選手権・決勝、沖縄尚学3-1日大三」(23日、甲子園球場)
決勝が行われ、沖縄尚学(沖縄)が日大三(西東京)を下し、夏の甲子園で初優勝を果たした。先発の新垣有絃投手は7回2/3を1失点で、2番手のエース・末吉良丞投手も1回1/3を無失点。ライバルと認め合う2年生2人が頂点へ導いた。
2人で最後までマウンドを守り切った。末吉と新垣有。沖縄尚学は2年生の左右二枚看板で全6試合を投げ抜き、2人合わせてわずか9失点(自責6)にとどめた。ナインが集う歓喜の輪では、ついに末吉の鉄仮面が崩れ「最後に自分が投げているのは、入学前から想像していた。それと重なってうれしい」と感慨に浸った。
決勝の先発を任された新垣有は初回に1点を許したものの、その後は無失点投球。八回途中に右足がつり気味となり、2死一塁で「ここは任せた」と末吉の肩をたたいた。後を託されたエースは、ホームを踏ませず試合を締めた。「アドレナリンでどうにかした」。6日の1回戦・金足農戦から全試合に登板し、ピークを迎えていたはずの疲労は感じなかった。
ライバルがいるから強くなれた。今夏は140キロ中盤の快速球で相手打者を押し込んだ新垣有は、入学時は最速130キロ台だった。対する末吉は1年夏からベンチ入りし、同年秋から背番号1。右腕は「ライバルだけどエース」と対抗心はあれど認める存在だ。対抗心を燃やしながら鍛え上げ、1年秋には10キロ以上の球速アップ。今夏の甲子園では4試合22回を2失点に抑えた。
右腕の急成長で末吉にも火が付いた。意識が変わった結果、今夏は6試合で防御率1・06。「彼には感謝しかない」と言う。ともにまだ2年生。来春、来夏に続くライバル物語が、沖縄尚学の黄金期を予感させる。





