関東第一・坂本慎太郎 天国の両親に届けた成長のフルスイング 2年連続最後の打者…大学で「次はヒットに」
「全国高校野球選手権・準々決勝、日大三5-3関東第一」(19日、甲子園球場)
九回2死で打席に立つ関東第一・坂本慎太郎投手(3年)に迷いはなかった。「絶対、初球から振ってヒットに」と心の中で決め、初球からフルスイングの空振り。結果は中飛に倒れ、準優勝した昨夏の決勝から2年連続で最後の打者となった。
大粒の涙があふれて止まらない。それでも悔しさの中に、「一番楽しかった打席でもあった」と少しだけすがすがしさもあった。
土壇場でも積極的になれたことが成長の証しだ。昨夏の最終打席は初球から手が出ず、悔しさしか残らなかった。涙をぬぐいながら「空振りだったけど、その悔いは甲子園で晴らせたので良かった」と胸を張った。
父の言葉と自分を信じた。「慎太郎ならできる」。昨年11月に脳出血で亡くなった父の三男さんが、生前は口癖のように言っていた。苦しい時こそ前向きな言葉を胸に秘めて、マウンドでも最後の打席でも笑っていた。
母の雪子さんは小4時に他界。「両親に勝っている姿、自分がもっと活躍している姿を見せてあげたかった」と天国の両親に届けたかった優勝は今夏も果たせなかった。
目標のプロ入りへ向けて、大学でも野球は続ける予定。「こういう打席が大学にいった時にも来ると思う。この経験を生かして、次はヒットにしたい」と坂本。次の舞台でも自分ならできると言い聞かせ、逆境に打ち勝つ。
◆坂本 慎太郎(さかもと・しんたろう)2007年5月1日生まれ、18歳。千葉県出身。170センチ、65キロ。左投げ左打ち。投手。小4から松戸柏リトルで野球を始め、野田市立第一中時代は取手リトルシニアでジャイアンツカップ優勝。関東第一では1年春からベンチ入り。





