岡山学芸館・又吉涼太郎 合宿先で人命救助 培った人間力生かして「人とつながっていけるような職業に就きたい」
「全国高校野球選手権・3回戦、山梨学院14-0岡山学芸館」(16日、甲子園球場)
黒土だらけのユニホームは、全力で戦い抜いた勲章だ。涙はない。岡山学芸館の又吉涼太郎内野手(3年)は九回先頭で二ゴロ。最後はヘッドスライディングで勝利への執念を見せた。「みんなと、ここまで来られて本当に良かった。悔いなく、やれることはやったかなと思います」と晴れやかに振り返った。
今年3月中旬には、沖縄県内での合宿中に人命救助に携わった。チームメート数人と那覇市内の国際通りで昼食を終えると、道に高齢女性が倒れていた。「とっさに体が動いた」と慌てて駆け寄った。110番に連絡する者、近隣のコンビニにAEDを取りに行く者など、即座に役割分担。自身は救急車が到着するまで、心肺蘇生を行った。
「一刻を争う状態だったけど、学校の保健の授業で習う機会があってそれを思い出して。無駄な動きなく、全員で連携できたと思う」。その女性は無事に助かり、学校を通じてお礼を受けた。
岡山学芸館が重んじる理念に「利他の心」がある。「自分、自分じゃなくて人のために自分がどう動けるか。野球部もそれを大切にしている」。野球に打ち込みながら果たした社会貢献。育まれた人間力は次のステージでも大きな財産になる。
「人とのコミュニケーションを通して、(人と)つながっていけるような職業に就きたい」というのが将来の夢。心優しき青年はこれからも、周囲のために尽力していく。
◆又吉涼太郎(またよし・りょうたろう)2007年9月15日生まれ、17歳。沖縄県うるま市出身。165センチ、70キロ。右投げ左打ち。小学3年時に、あげなジャイアンツで野球を始め、あげな中では、うるま東ボーイズに所属。岡山学芸館では、2年夏からベンチ入り。50メートル走6秒4。





