新庄先輩に来てほしか~ 西短3季連続初戦突破 1番中堅・奥「同じポジション光栄」本家ばり好守も
「全国高校野球選手権・1回戦、西日本短大付4-3弘前学院聖愛」(9日、甲子園球場)
1回戦が行われ、日本ハム・新庄剛志監督(53)の母校である西日本短大付が弘前学院聖愛を延長十回タイブレークの末4-3で下し、3季連続の初戦突破を果たした。偉大な先輩と同じ中堅を守る奥駿仁外野手(3年)が“本家”さながらの好守などで躍動した。
西日本短大付の背番号「8」を付ける奥が聖地を駆けた。OBの新庄監督をほうふつとさせる野性味あふれるプレーで観客の視線を独占した。
六回1死一塁。中堅前にふらっと上がった飛球にすかさずスタートを切った。スピードを緩めることなく滑り込み、スライディングしながら捕球。「守備範囲は自信があるので」と自負する50メートル走5秒8の韋駄天(いだてん)が魅せた。
バットでは1点を追う七回1死一、三塁で同点の中犠飛を記録。延長十回タイブレーク無死一、二塁ではセーフティーバントで相手の悪送球を誘い勝ち越しを演出するなど、高校時代の新庄監督と同じ「1番・中堅」で躍動した。
日本ハムの監督を務め、現役引退後も球界のスターに君臨している新庄先輩。奥はテレビで幾度も流れる現役時代のビックプレーを目に焼き付けている。「同じポジションを守れていることで自分も追いつきたいと思う。目指せるのは光栄なこと。偉大な先輩」とリスペクトは尽きない。
昨夏は京都国際との3回戦で新庄監督が現地観戦に訪れた。敗れたものの、球場は試合前からスターの登場に沸き、試合に出ていた奥もその光景に勇気をもらった。「来るだけですごい歓声が上がる。自分たちに流れが来たりプラスしかないので来てほしいです」。大会期間中に日本ハムの関西遠征はないものの、準々決勝が予定されている18日は試合がない。甲子園で勝ち残り、新庄監督の来場を待つ。
◆奥 駿仁(おく・はやと)2007年4月29日生まれ、18歳。福岡県糸島市出身。174センチ、65キロ。右投げ左打ち。外野手。小4から福吉レッズで野球を始め、福吉中では二丈ファルコンズでプレー。西日本短大付では1年秋からベンチ入り。





