野球の怖さ知ったU18日本代表候補 大会注目スラッガーの小松大谷・田西「緊張感で力を出せなかった」

 「全国高校野球選手権・1回戦、創成館3-1小松大谷」(5日、甲子園球場)

 大会注目スラッガーが初戦で姿を消した。ナインが泣きじゃくる中、小松大谷の主将・田西称内野手(3年)に涙はない。高校野球生活に、静かに別れを告げた。

 2年夏の甲子園では3番に座り、2回戦で大阪桐蔭を撃破。2安打1打点と躍動し、全国に名を知らしめた。初の甲子園では存分に力を発揮できたが、この日は全く違う景色に見えた。「緊張感で力を出せなかった。野球の難しさを感じた」。4打数無安打。普段は振らないボール球にも手が出てしまい、「頭を整理して打てなかった」。高校最後の試合で野球の怖さを思い知った。

 1年春からメンバー入りし、上級生がいる中で主軸を担った。重圧を振り払うようにバットを振り込み、3年春にはU18高校日本代表候補入り。「自分だけではここまで来られなかった。仲間、先輩に感謝したい」と過ごした時間はかけがえのないものとなった。

 進路は大学に進学し、プロの舞台を目指す。「まだ野球人生の通過点。日本を代表するバッターになりたい」。聖地での敗戦を糧に、大きく羽ばたいてみせる。(北村孝紀)

 ◆田西 称(たさい・とな)2007年4月5日生まれ、18歳。石川県小松市出身。180センチ、90キロ。右投げ左打ち、内野手。小3から今江少年野球クラブで野球を始め、松陽中では白山リトルシニアでプレー。小松大谷では1年春から背番号「5」でベンチ入り。高校通算25本塁打。U18日本代表候補。

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