「全国高校野球選手権・１回戦、創成館３－１小松大谷」（５日、甲子園球場）

　創成館が逆転で開幕試合を制した。エースの森下翔太投手が１４０キロ台のストレートを軸に１３奪三振で１失点完投。１５３球の熱投を見せバットでも二回に同点の左翼線二塁打。プロ野球の阪神タイガースに同姓同名の主力選手がいることから「（森下翔太の）名前に恥じないピッチングをしたいと思っていた」と率直な心境を明かした。

　開幕試合の独特な緊張感が漂う中、初回に３安打を浴びて１点を失った森下。それでも二回に自らのバットで試合を振り出しに戻すと、三回には下川輝内野手が１死満塁から勝ち越しの２点二塁打を放った。

　主導権を引き寄せると、森下は三回から六回まで無安打投球。七回２死から久々の安打を許したが、後続を空振り三振に仕留めて２桁１０個目の三振を奪った。八回も２三振を奪い、最後は高めのストレートで１３個目の三振を奪ってゲームセット。「自分の力で勝利に導くことができてよかった」と振り返り、「やったことのないナイターで勝ててうれしい」と白い歯をこぼしていた。