【谷佳知氏の眼】見ていて温かな気持ちになったオールスター ファンを喜ばせることを最優先

 「マイナビオールスターゲーム2025・第2戦、全セ7-10全パ」(24日、横浜スタジアム)

 全パが15安打10得点の猛攻で、打撃戦を制した。全パはこれで昨年の第2戦から3連勝で通算93勝81敗11分け。デイリースポーツ評論家・谷佳知氏(52)は「見ていて温かな気持ちになるオールスターだった」と振り返った。

  ◇  ◇

 選手たちがみんな和気あいあいと楽しそうにプレーしていて、本当に「お祭り」という表現がぴったりくるオールスターだったように思う。

 スローボールを多投した村上の投球が最も印象に残った。シーズン中には見せない配球でスタンドを沸かせ、そのスローボールに対して山川、万波もしっかりと応えていた。真っ向勝負ではないが、相手の長所を尊重しつつ、「魅せる」という意識を強く持った対戦には好感が持てた。

 自分自身が楽しむことで、見ている人たちにも楽しい気持ちになってもらいたい。そうした選手たちの思いはゲームの随所から伝わってきた。

 選手がマイクを装着してプレーし、生の声を届けるというテレビ中継の試みもとても新鮮で、ファンも興味深かったのではないか。選手が私服で登場するトークショーが開催され、場内の演出も趣向が凝らされ、オールスターのエンターテインメント性は年々高まっている印象を受ける。

 選手も、NPB関係者もファンを喜ばせることを最優先に考えている。見ていて温かな気持ちになるオールスターだった。

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