「西武４－３日本ハム」（１７日、ベルーナドーム）

　日本ハムにまさかの落とし穴が待っていた。幸先よく初回に３点を先制した流れが、守りのミスから暗転して連勝は４でストップ。新庄監督は開口一番「無駄な返球でしたね、あれ」と、敗因となったプレーを指摘した。

　２点リードの五回だ。１死満塁から先発の山崎が渡部聖に中前適時打を浴びた際、ライナー性の打球で二塁に一度戻りかけた走者を見た中堅・五十幡が「間に合うかなと思った」と、フォースアウトを狙って三塁へ送球。しかし、ワンバウンドとなって清宮幸が大きくはじいたボールはカメラマン席に飛び込んだ。走者には２個の安全進塁権が与えられ、結果的に走者一掃の３失点。一気に逆転され、これが決勝点となった。

　やらずもがなの点。それだけに、指揮官は「いつも言っている。無駄な返球をやめようって。もったいない」と話し、山崎がこの回先頭に与えた四球も「もったいなかった」と嘆いた。二回の失点も、清宮幸の失策直後の適時二塁打。守備の乱れや安易な四球は、連勝の勢いすら止めてしまう。打線も二回以降は追加点を奪えなかった。

　ただ、新庄監督は「経験、経験」と五十幡を責めず「残り試合、エラーゼロではいけないから。一番の方法って何だろう」と思案を巡らせた。球宴前の目標に掲げた貯金２１には３連勝が必要となったが「可能性はありますよ、まだ」。諦めずに再加速して、前半戦を締めくくる。