佐倉 長嶋茂雄さん弔い星 母校ナイン喪章つけ大ハッスル 八回コールド初戦突破

 試合前に円陣を組む佐倉ナイン(撮影・開出牧)
 8回、2点三塁打を放ちガッツポーズをする斎藤(撮影・開出牧)
 長嶋茂雄さんの隣で笑顔を見せる小学校時代の斎藤(家族提供)
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 「高校野球千葉大会・2回戦、佐倉10-2千葉工」(12日、袖ケ浦球場)

 千葉大会では2回戦16試合が行われ、6月3日に逝去した「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(享年89)の母校である佐倉が八回コールド勝利で初戦を突破した。ナインはユニホームの内側に喪章を縫い付け、偉大な先輩への思いを胸にプレー。15安打10得点の猛攻で弔い星を届けた。

 優しい風が背中を押す。ナインはユニホームの内側に、スタンドの部員は桜色のTシャツの左袖に喪章をつけ、心を一つにした。約180人の応援団とともに天国へ届けた大切な1勝。佐倉の特別な夏が幕を開けた。

 1-1の五回に9人攻撃で一挙4点を奪った。2死二塁から新舘由規捕手(3年)の適時打で勝ち越しに成功すると、喜地遥大外野手(3年)も中越え適時三塁打を放ち2点を追加。さらに、長嶋さんの現役時代と同じ背番号「3」の石井勇輝内野手(3年)が、中越え適時二塁打を放った。

 6-2の八回では、長嶋さんの“定位置”だった「4番・三塁」を任される斎藤慶明内野手(3年)が中越え2点適時三塁打を放つなど4得点。チームで15安打をマークし、快勝発進を決めた。

 試合中の風向きは、本塁から中堅方向。奥村武広監督(62)は「正直、振り回す(大振りになる)癖のある子たちが多いんですけど…。“長嶋さんの風”じゃないですけど、うまいこと風に乗って飛んでくれないかなと思っていました」と故人に思いをはせた。

 同校OBの指揮官は、自身が高校3年時に母校を訪問した長嶋さんと対面した経験がある。選手たちには折に触れて偉大な先輩についての話をしてきたという。「今まで以上に注目される大会になるだろうと選手に伝えていた。(喪章をつけることで)雲の上から、お力を貸してもらえないかなと…。何とか1勝をお届けしたい思いもありましたので、よくやってくれた」とナインをたたえた。

 燃える思いは、後輩たちにも継承されている。石井は「背負うものはあります」と背番号の重みを感じつつも「すごい先輩に負けないよう、頑張らないといけない」と決意。斎藤は長嶋さんと同じ佐倉市出身で、小学4年時から6年時まで「長嶋茂雄少年野球教室」に参加したといい、「写真撮影の時に長嶋さんの後ろに行くことができて、すごく思い出に残っています。(同じポジションに)プレッシャーを感じながらも、長嶋さんと同じように楽しくプレーできたら」と笑顔で語った。永久不滅の魂を受け継ぎ、悔いのない夏にする。

 ◆佐倉高校 1792(寛政4)年に創設された佐倉藩の学問所を前身とする、千葉県佐倉市の県立高校。数度の校名変更や県立移管などを経て、1950年に佐倉一に校名変更。61年に現校名となった。2013年にスーパーサイエンスハイスクール指定。主なOBに藤木直人、杉野遥亮(ともに俳優)、井上貴朗(元阪神投手)ら。政財界や教育・学術の分野にも多くの人材を輩出。

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