ヤクルト・ドラ1中村優 2度目先発でプロ初勝利 粘って5回0封「たくさん助けてもらった」野手に感謝

 先発し、力投する中村優(撮影・市尻達拡)
 5回、2死満塁のピンチを切り抜け、笑顔でベンチに戻る中村優(右)
 5回、2死満塁のピンチを切り抜け、笑顔でベンチに戻る中村優(右)
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 「広島0-5ヤクルト」(3日、マツダスタジアム)

 最速160キロ右腕が潜在能力の高さを披露した。勝利の瞬間、何度も白い歯を見せ、歓喜の輪の“主役”となった。ヤクルトのドラフト1位・中村優(愛知工大)がプロ2度目の先発で、5回を7安打無失点と力投し初勝利。「本当にうれしい気持ちです」と素直な言葉を口にした。

 「何度もピンチをつくってしまいましたが、粘り強く投げることができました」。ピンチでも落ち着いたマウンドさばきだった。この日の最速150キロの力強い直球に加えて、変化球も効果的に操って踏ん張った。

 五回1死一、二塁のピンチでは田中を空振り三振、なおも2死満塁からファビアンを捕邪飛に仕留めた。五回は絶対に投げ切ると覚悟を決めていただけに「しっかり投げることができて、少しホッとしました」と笑顔。打線の援護にも恵まれ「野手の方にたくさん助けてもらった」と感謝した。

 家族への感謝の思いも決して忘れなかった。ウイニングボールは「これまで育ててくれた両親にあげたいと思います」と初々しく誓った。「自分が小さい頃から野球を続けてきて、何不自由なく野球をやらせてくれて今の自分があると思う。この1勝ではまだまだ恩返しはできていないですけど」と秘めていた思いを吐露した。

 1月の新人合同自主トレで故障をして出遅れた。それでもデビューから2戦連続で結果を残して、昨年、大学生で一緒に侍ジャパンに抜てきされた同学年の中日ドラフト1位・金丸(関大)より早く、プロ1勝目をつかんだ。「まだまだこれから勝っていきたい」。チームが泥沼の最下位にあえぐ中、将来のエース候補が輝きを放った。

 ◆中村 優斗(なかむら・ゆうと)2003年2月8日生まれ、22歳。長崎県出身。176センチ、86キロ。右投げ左打ち。投手。諫早農高、愛知工大を経て、24年度ドラフトでヤクルトから1位指名。大学時代にMAX159キロをマークしたストレートが武器の本格的右腕。スピードに加え制球力もあり三振奪取率が高い。侍ジャパンにも選出された経験を持つ。6月22日のオリックス戦で1軍初登板初先発。

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