オリックス・森 お立ち台で感極まる “母校・大阪桐蔭デー”がん闘病の同級生が始球式「打てないとか大翔に比べれば屁でもない」

 大阪桐蔭高でチームメートだった森が捕手を務め、始球式を行う福森大翔さん(撮影・坂部計介)
 大阪桐蔭時代のチームメイト・福森大翔さんへの思いがこみ上げ、ヒーローインタビューで涙を流す森
 5回、森は右前に勝ち越しとなる適時打を放つ
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 「オリックス8-3巨人」(15日、京セラドーム大阪)

 お立ち台で感極まって涙した。オリックス・森が決勝打を含む2安打と躍動。「今日は絶対に、(勝つ)と思っていたんで…本当に…良かったです」と声を震わせた。

 特別な一日に燃えないはずがなかった。この試合は「大阪代表バファローズ高校」と銘打たれ、スタンドからは母校・大阪桐蔭吹奏楽部がゲストで力強い応援歌を演奏。宗の適時打で同点とした五回1死一、三塁で、森は勝ち越し右前適時打を放って14安打の猛攻劇を呼び、チームの巨人戦6連勝に貢献した。

 涙まで流す理由はあった。イベントには母校野球部の同級生で、希少がんと闘病中の福森大翔さんが特別始球式に参加。森が捕手役を務める中、福森さんは見事マウンドからホームベースまでを投げ込んでみせたのだが、その姿に感激し、そして奮い立ったという。

 「正直、2週間前に軽くキャッチボールしたときは3、5メートルぐらいで痛そうに投げていた。多分(ノーバウンドは)無理かなと思ってたのに余裕で届いたので…すごいなと改めて思った」。そんな福森さんに、森も「少しでも元気づけられることはないか、何かできることは…」と登場曲を変更して、ゆずの「栄光の架橋」で臨む“特別仕様”でプレーし、即結果で励まして見せた。

 「大翔は今シーズン3回見に来ていて2回ともヒットも出ず、全然だめだったから活躍できて良かった。自分が打てないとか、痛いとかは大翔に比べたら屁(へ)でもない。頑張ってほしいし、僕も一生懸命やるだけ」。高校3年春、夏は外野手だった福森さんとともに甲子園に出場した。日本一を目指した当時のように、今後も友のために奮起していく。

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