阪神から白星を奪った楽天・辰己涼介のスーパープレー 一番難しい背後への打球 超人的な身のこなしも注目ポイント

 「楽天3-2阪神」(15日、楽天モバイルパーク)

 ゴールデングラブ賞を4年連続で受賞している楽天・辰己涼介外野手が四回、超絶スーパープレーで本拠地を熱狂の渦に導いた。

 2死一、二塁で阪神・ヘルナンデスが外角直球を完璧に捉えた打球が中堅後方へ一直線に伸びた。中堅・辰己は背走しながら、途中で2度、打球の伸び、方向などを肩越しに確認した。フェンス前あと数メートルの位置まで全力で駆けると、最後は膝を折り曲げた左足を上げて、左足のつま先でラバー部分に激突するという見事な衝撃緩和体勢を取り、最後はジャンピングキャッチでグラブに打球を収めた。

 両手に確かな感触が残っていたであろうヘルナンデスは、ヘルメットを脱いだ二塁ベース付近で目を白黒させ、信じられないといった驚きの表情を見せていた。

 外野手に取って背後の打球を捕球するのは見せ場のひとつ。だが、自身の左右ではなく、一直線に背後を襲ってくる打球は落下点を判断しづらい。勢いやスピードを見誤って前進して頭を越されたり、逆に、打った瞬間にバックしてしまい、打球が前に落ちたりと、プロをも悩ませるのだが、さすが守備の名手とうならせる金の取れる神業だった。

 辰己のスーパープレーが先制点献上を防ぎ、2試合連続サヨナラ勝ちへとつながっていった。

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