楽天・渡辺佳 今季2度目サヨナラ打 代打で左犠飛「名前を覚えてくれたらうれしい」
「楽天4-3ロッテ」(13日、楽天モバイルパーク)
両手を突き上げて、楽天・渡辺佳は喜びを爆発させた。今季早くも2度目のサヨナラ打で試合を決め、三木監督の胸に勢いよく飛び込む。「やってやろうと思ったけど、最高の結果でした」。必死につなぎ、守り抜いた仲間のために打った一打。必殺仕事人は胸を張った。
3-3の九回。1死一、三塁から代打で打席へ向かった。対するは速球派のゲレーロ。「手から離れた瞬間にもう振ろうって思っていた。それ以上に速かったので、ビックリしましたけど」とバットを振り抜く。左翼へのサヨナラ犠飛で、チームの連敗を4で止めた。
この日は宮城県内の小・中学生を対象にした職場体験、高校生・専門学校生を対象とした観戦プログラムが実施され、6764人の学生らが来場した。渡辺佳自身も幼き日に横浜スタジアムの「特等席」と呼ぶ一番前の席で観戦。「イニング間にボールをくれた」と夢を何度も与えられた。
プロ野球選手になり、今度は子どもたちのヒーローになった。「名前を覚えてくれたらうれしい」。はにかんだ先に見たサヨナラの景色。次なる殊勲打へ、また仕事人は準備を進めていく。




