今秋ドラフト候補の青学大・中西 圧巻15K 逆転5連覇へ「どんな形でも勝つという思いでした」

 「東都大学野球、青学大2-1亜大」(12日、ジャイアンツタウンスタジアム)

 3回戦3試合が行われ、5連覇を狙う青学大が優勝に王手をかけていた亜大を下し、勝ち点4を獲得した。今秋ドラフト候補の最速152キロ右腕・中西聖輝投手(4年・智弁和歌山)が15奪三振で9回3安打1失点完投。開幕7連勝を飾っていた亜大は2連敗で自力Vの可能性が消えた。3季ぶり1部復帰の東洋大は16-0で日大に快勝し残留が確定。中大も国学院大に勝利し残留を決めた。

 フォークでバットに空を切らせて27個目のアウトを奪うと、かみしめるように拳を握った。敗れれば5連覇がついえる状況でも、中西の心に揺らぎは一切なし。圧巻の15Kで真価を発揮した。

 「1回戦は情けない投球をしてしまった。エースとして、どんな形でも勝って、優勝につなげるという思いでした」

 11日の2回戦で鈴木泰成投手(3年・東海大菅生)の初先発初完投勝利を見届け「うれしかったけど、悔しかった」と発奮した。140キロ台後半の直球にスライダーやフォークを織り交ぜ、亜大打線を制圧。尻上がりに調子を上げ、今季初完投で大一番を制した。

 「情けない投球」と振り返るものの、10日の1回戦も6回2/3で13Kと驚異的だ。「どの球でも、どのカウントでも、全力で腕を振って、良いコースに投げることを心がけてから三振は増えた気がします」と要因を分析。楽天・部坂スカウトは「バランスの良さと制球力が魅力。昨年からフォームの開きがなくなり、球威も増した」と評価した。

 今カードは両親が応援に訪れており「1日遅い母の日のプレゼント」と中西。孝行息子は逆転Vも贈るつもりだ。

 ◆中西 聖輝(なかにし・まさき)2003年12月18日生まれ、21歳。奈良県出身。182センチ、90キロ。右投げ右打ち。投手。小1から「KGヒーローズ」で野球を始め、光陽中時代は橿原磯城シニアでプレー。智弁和歌山では1年春からベンチ入りし、2年秋からエース。青学大では2年春にリーグ戦デビューし、3年秋には最優秀投手とベストナインを受賞。

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