【解説】「他のチームとやる時とは別人」巨人はなぜ阪神に勝てないのか 評論家は受け身のプレー指摘

 巨人は6日、東京ドームの阪神戦で完敗。開幕から3カード連続で負け越しが決まり、対戦成績は1勝7敗となった。

 セ・リーグで唯一の負け越し。なぜ阪神にだけ勝てないのか。

 6日は今季安定した投球を続けてきた井上がまさかの3回6失点でKO。初回に負傷交代した岡本の姿に続いて、巨人ファンにはショッキングな光景となった。

 巨人OBでデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は井上の投球について「本来、右打者の膝元、左打者のアウトローに投げ込む一級品の直球が武器だが、この試合では決まらなかった。踏み込まれて、甘い球を痛打されていた」と分析。試合前まで防御率2・12だったが、「今季は開幕から投球内容がすごく良かったが、そういうシーズンはこのゴールデンウィークの頃に一度、疲れが出始める投手が少なくない。もしかしたらそのタイミングと重なったかもしれない」とも語った。

 阪神との相性の悪さから、「すでにチーム全体に苦手意識も見える。チームとして受け身に回ってしまっているよな」とも指摘。「長野が大事に捕ろうとしての落球、井上の悪送球もあった。考えられないミス。立ち上がり、井上は先頭近本にいきなり3ボールにもなった(フルカウントから左前打)。昨日の試合(5日)は横川が1イニング4四球。どの投手もかわしてかわして…、と他のチームとやる時とは別人のよう」と振り返った。

 6日の試合前時点で、対阪神のチーム防御率4・57、チーム打率・194はともに5球団でワースト。森下には対戦打率・400と打ち込まれ、佐藤輝には4本塁打を打たれていた。

 8試合のうち、6試合で先制点を献上。追いかける展開が目立つ。関本氏は「巨人は後ろに強力な2枚(大勢、マルティネス)がいるけど、出せる展開にならない。何とか先取点を奪って主導権を取りたいけど、先発、野手陣も受け身に回って思いきりに欠けてくる。平常心で戦えていないからミスも目立つよな。これだけ打たれていたら、特に森下なんかには恐怖心を感じているんじゃないか」と語った。

 リーグ制覇を果たした昨年は12勝12敗1分の五分だったが、阪神が優勝した一昨年は6勝18敗1分け。その悪夢がよぎる。関本氏は「勢いづく阪神打線をピシャッと完璧に抑えてくれるような先発が出てきたら、とは思うけどな。ただ、すでに6つの負け越しで挽回するのは大変な状況になった」と、今後の対戦も不安視した。

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