「巨人２－０中日」（２３日、東京ドーム）

　最低限の仕事は果たした。先発した巨人・山崎伊織投手（２６）が５回を５安打無失点で交代。開幕からの連続無失点イニングを「２８」として、０７年に高橋尚成がマークした球団記録に並んだ。「何とか粘って試合は作れたかなと思います」と少しだけ頬を緩めた。

　「正直、状態もあんまり良くなかった」という状況の中、踏ん張った。二回と三回以外はいずれも得点圏に走者を背負った。四回は１死満塁のピンチを招いたが、失点を許さなかった。「ピンチも多い中、甲斐さんに声やジェスチャーで引っ張ってもらい、何とか０点に抑えることができました」と感謝した。

　１０３球の球数も考慮され、五回の攻撃で代打を送られてマウンドを降りた。「ちょっと球数がいってしまったんで代えた」と阿部監督。「球団記録か何か知らないけど、皆さんがプレッシャーかけるから慎重になりすぎたんじゃないかな」と、右腕の胸中をおもんぱかった。

　開幕からの連続無失点イニングの球団新記録、２３年の阪神・村上らが持つセ・リーグ記録（３１イニング）の更新は持ち越しとなった。開幕４戦４勝も逃したが、チームが勝ったこともあり右腕はホッとしたような表情を浮かべ、「先発としてこれからも頑張っていきたい」と決意。次回登板は文句のつけようがない投球で快挙を達成してみせる。