智弁和歌山・中谷監督「力の差見せつけられた」エース渡辺が9失点 31年ぶり春の頂点届かず
「選抜高校野球・決勝、横浜11-4智弁和歌山」(30日、甲子園球場)
決勝が行われ、横浜(神奈川)が2006年以来、19年ぶり4度目の優勝を果たした。昨秋の明治神宮大会Vから、松坂世代の98年以来となる“秋春連覇”。史上初の快挙となる2度目の達成を、公式戦20連勝で決めた。
智弁和歌山・中谷仁監督(45)は悔しさをにじませながら大敗を受け入れた。「力の差を見せつけられた試合でした」。横浜の強力打線に圧倒され、1994年以来31年ぶりの春の頂点には届かなかった。
エースの渡辺颯人投手(3年)が先発するも5回2/3を11安打9失点。五回までは3失点で粘るも、六回には味方の失策も絡み、6安打を浴びて一挙6失点を喫した。「全力で抑えにいったんですけど力が足りなかった」と唇をかんだ。
点差は開きながらも打線は最後まで意地を見せた。最大10点ビハインドとなった中で、八回には2点、九回には1点を奪って計9安打4得点。指揮官は「よく頑張った。最後まで諦めずに全力でプレーした」とナインをたたえた。
阪神、楽天、巨人でプレーし、2021年夏に同校を優勝に導いた中谷監督は、小嶋仁八郎(津久見)、蔦文也(池田)に続く、史上3人目のプロ経験者の春と夏の甲子園優勝監督にはなれず。「また和歌山のグラウンドで頑張りたい」とすぐさま夏を見据えた。
◆歴代最多タイの4度目準優勝 智弁和歌山がセンバツでは4度目の準優勝。中京大中京(愛知)に並ぶ歴代最多に。