横浜19年ぶり春Vに王手 主将・阿部葉が155キロ右腕の石垣撃ち 新チーム始動から公式戦19連勝
「選抜高校野球・準決勝、横浜5-1健大高崎」(28日、甲子園球場)
準決勝が行われ、横浜が昨年王者の健大高崎を5-1で破り、優勝した2006年以来19年ぶりの決勝進出を果たした。主将の阿部葉太外野手(3年)を筆頭に、大会最速155キロを記録した相手エース・石垣元気投手(3年)を攻略。右手指の爪にアクシデントがあった2年生右腕・織田翔希投手が7回無失点と復調を示した。智弁和歌山は、初出場から4強入りと勢いに乗っていた浦和実に5-0で快勝。30日の決勝は12時30分からプレーボール予定。
待ち構えていた。マウンドに向かう相手エースに拍手が送られても、横浜ナインは泰然。「やっと来たか、と」。最注目投手を撃破し、19年ぶりの春制覇へ王手をかけた。これで新チーム始動から公式戦19連勝だ。
「準備はしてきたので、(石垣が)早く上がってくれないかなと全員思っていました」
先発・下重から幸先良く2点を奪い、四回途中から石垣を引きずり出した。入念に策を練ってきた相手を捉えたのは五回だ。連打と盗塁で作った無死二、三塁。今大会から3番に定着した阿部葉が打席へ入った。「高めのボール球の見極めと、早めにタイミングをとって勝負をしかけることを意識しました」。151キロ、150キロで迎えたカウント1-1からの3球目。外角152キロを捉え、右前適時打を放った。
「石垣の直球は『ドカン』という速い球。(横浜)織田とはまた違った質」。そう形容した剛球をはじき返し「バットをしっかり走らせて、併せて強い打球を打つイメージでした。感触的にも良かった」と納得顔だ。
なおも無死満塁では小野舜友内野手(2年)が初球149キロを捉え中前適時打をマーク。「強振してもファウルになるだけ。指2本分バットを短く持ってコンパクトに行きました」。試合に向け村田浩明監督(38)からチーム全体に「プライドは捨てろ」と指令があり、実践した形だ。
昨夏は神奈川大会決勝で東海大相模に逆転負けし、甲子園を逃した。旧チームから主将を務める阿部葉は「本当に悔しくて…。自分たちの代に懸ける思いはどこの主将よりも強い」と力を込める。“新伝説”の春の章。締めくくりは、笑顔が良い。
◆阿部 葉太(あべ・ようた)2007年8月6日生まれ、17歳。愛知県出身。179センチ、85キロ。右投げ左打ち。田原市立東部小2年から田原東部スポーツ少年団で野球を始め、田原市立東部中では愛知豊橋ボーイズに所属。横浜では1年夏からベンチ入り。50メートル走5秒9、遠投100メートル。





